ヨーロッパ映画(90年代以降)
いきなり東京だ。これオペラシティコンサートホール?ジェーン・バーキンがそこに来て歌ったのは2013年のことらしい。それから、ホテルの部屋、焼き鳥屋の赤ちょうちん…あれ、「ロスト・イン・トランスレーション」をシャルロット・ゲンズブールも撮りたくな…
ドラッグで亡くなったんだとばかり思ってたけど、この時代なら陰謀もあったのかもな…。誰の?警察の?周囲の利益関係者?…大きくなりすぎた人物には、その周囲に闇が集まってくる。なんかホラー系の映画の話をしてるみたいだけど、欲や羨望にまみれて闇に飲…
<ストーリーにふれています> ノーラン監督のデビュー作。自主制作感や低予算感は強いけど、重厚で、制作者のこだわりのテイストがあふれる作品です。 複雑な時系列や主人公が抱える問題のありかたは、「メメント」を思わせるものがあって、これが下敷きに…
マッティ・ペロンパーはもちろん、カティ・オウティネンさんも出てなくて、冒頭すぐゼレンスキー大統領がロシアのウクライナ侵攻についてコメントするのがラジオから聞こえてくる。今までと違う時代だ。いまこの瞬間だ。これまではこの監督の作品を、遠いヨ…
1992年の作品。公開後わりとすぐに見た記憶があるけど、もっと明るい部屋でずっとからみあってたような印象だった。フランス人少女の家庭のごちゃごちゃのことも、忘れてた。 久しぶりに見直してみると、少女を演じたジェーン・マーチはアジア系の血も引いて…
<ネタバレあるかも> すごい映画だった。映画の宣伝文句には「(サンドラの)人気作家としての知的なポーカーフェイスの下で、底なしの冷酷さと自我を爆発させる圧巻の演技」とあるけど、彼女の普段のありかたは、感情を抑えるのが苦手な私がああなりたいと…
「生きる」といえば、黒澤明より前に、ブランコの志村喬の「ゴンドラの唄」だ。あの場面をビル・ナイに置き換えた写真を思い浮かべながら、ちょっと半信半疑でやっと見てみました。 感想:よかった。静かに切なく、頬を流れる涙のように温かい作品でした。(…
冒頭に大写しになる男、ジャンピエール・レオに似てるな、そういえば「ラ・ヴィ・ド・ボエーム」にも出てたな、監督はこういう人が好きなんだなー・・・じゃなくてこれも本人でした。(なんでいちいち勘違いするんだろう、私)(だってカウリスマキ監督の映…
「ミツバチのささやき」「エル・スール」をVHSで探し出して見たのがもう11年も前。この監督の作品は、じゃあアマプラで再見しよう、ということができない。今でも昔の作品をなかなか見る機会のない監督です。 この新作映画の印象は、なんとなく、11年前の印…
わかりやすい映画だった、カウリスマキ監督にしては。 「ラ・ボエーム」は権八と同系列のカフェ、じゃなくて、プッチーニの有名なオペラで、ボヘミアンな男女のうち薄幸のミミが病死するのは既知なので、「ロミオとジュリエット」のようにこの筋をベースに見…
わずか62分の作品だけど、たっぷりとカウリスマキ監督の世界を味わえます。 いつものマッティ・ペロンパー(アル中)とカティ・オウティネン(エストニアからの旅行者)に加えて、レニングラード・カウボーイズのマト・ヴァルトネン(コーヒー中毒の仕立て屋…
まずタイトルがいいよね。バラライカという楽器は、ビートルズの「バック・イン・ザ・USSR」でもロシア(当時はソ連)を象徴する楽器として歌詞に使われてたっけね。このコンサート、当時友達からCDのサンプル盤をもらったので何度も聞きました。映画だった…
この前にU-NEXTで配信されてるCNNの「ハリウッド映画の一世紀」っていうシリーズもののドキュメンタリーを見ました。時代を区切って84分間×6本。主役級の俳優や監督が、自分以外の俳優や監督に感激した経験を語る(自分たちのことも話すけどね)のが、見てい…
<ネタバレあります!> どんでん返しがありそうなので、他の方のレビューは読まず、前情報も抑えて見てみました。 主役ベンヤミンは知的で小柄で、ケンカは強くなさそうだけど、ちょっと鬱屈したかんじの青年。こう見えて実は・・・?と思わせます。なかな…
救いとオチがないダルデンヌ兄弟の監督作品のなかでも、これまた救いのない映画でしたね・・・。(←これネタバレでしょうか?) 感想を書こうにも、言葉がない。こんな現実が実際に存在する。日本にはこれほど確立したマリファナの流通がないと思うので、同…
どんな人にも愛する喜びがある。異性でも家族でも。片思いでも両想いでも。という、ユーモラスで温かい作品です。 冒頭に、アメリカ同時多発テロについて言及する箇所があるんですよ。犠牲者の方々が最後に残したのは愛のメッセージだった。という流れなんだ…
<結末に触れています> 原題の意味は、眉間の”悩みジワ”を意味するtriangle of sadnessなんですね。(ボトックスする部分)邦題を決めるにあたって「逆転」ということばを使った時点でtriangle関係なくなってるけど、なんとなく、バミューダトライアングル…
出たラース・フォン・トリアー。「ハウス・ジャック・ビルト」だけは怖くて見てない。これは怖い映画ではなさそうだ。でも、「ヨルゲン・レスが1967年に制作した作品のリメイクを5本作る」と言われても、元作品はもちろんその監督も知らない。KINENOTEにこれ…
ドキュメンタリーに原作があるってどういうことだろう?ストーリーの部分は本によるんだろうな、でも家族で撮ったビデオみたいな映像面の重要な部分は、あとで付け足したというのはもったいないくらい。 映画を毎日のように見るようになった10年くらい前に、…
この映画が2019年にロシアで作られたなんて、ほんとに謎な国だ。女性における戦禍をこんなにさらけ出して厳しく批判しておきながら、今は隣の国をためらいなく攻撃している。少ししか知らないけど、あの国にあっては、いろいろな考えや気持ちが一人の人の中…
すごい感動的だなぁ。 私は恥を忍んでいうと、モリコーネの映画音楽で印象に残っているのは「ニュー・シネマ・パラダイス」や「続夕陽のガンマン」のメインテーマくらいで、膨大な数の名作を見ていながら音楽にあまり注意をひかれていませんでした。この場で…
U-NEXTに未見のアキ・カウリスマキ作品がいくつも入ってきたので、喜んで次々に見てみたいと思います。1994年作品。1989年の「ゴー・アメリカ」の二匹目のどじょうってやつですね。レニングラード・カウボーイズは「ハノイ・ロックス」と同様、関係ない地名…
公式に医師の手に寄らず堕胎するって、最悪どういうことだろう・・・と想像したおそろしいことが一通りぜんぶ時系列的になぞられた映画でした。さすがアニー・エルノー、今たぶん世界一自分を客体として観察できる人。一切目を背けずに、”そのこと”を写し続…
「トータル・リコール」「氷の微笑」、イザベル・ユペールの「エル」を監督した、あのバーホーベン監督の2006年の作品。全編ドイツ語です。この監督の作品は、人物のたたずまいがリアルで、よく知っている誰かを見ているような生々しさがあります。(たとえ…
これは那覇から戻ってくるANAの機内で見た。機内で映画を見る時代が戻ってきたのね、としみじみ・・・。那覇や石垣行きでもなければ、国内線でちゃんと映画一本見切れないもんね。 この作品はとにかく、ヒロインのベラを演じるジェシカ・ブラウン・フィンド…
立派な20世紀FOX映画だけど、日本で劇場公開されなかったのでKINENOTEには載ってません。(Netflix作品を1日でも公開すれば「映画」扱いだったりする、この扱いの不均一・・・。) 実は一度VODで課金したのに、ちゃんと見ないうちに期限切れにしてしまいまし…
タイトルは間違いではないけど、地下室っていうと密閉された倉庫か何か、少なくとも客を入れたりしない録音スタジオかなと思う。これはイーリング・クラブという、かつてロンドン郊外で一部のコアなブルースマニアたちを熱狂させたライブハウスのお話。 ブル…
<ストーリーに触れています> ミシェル・ヨーのボンドガールをそういえば見てないかも?と思って見てみました。 ボンドガールって印象じゃないですね、綺麗なのにあまりにデキるので、ボンドの相棒(あるいはライバル)にしか見えない。彼女を主役にしたハ…
Skypeがかかってくるときの音がトラウマになりそうだ・・・ 内容は予想通り。長年、痴漢にもセクハラにもパワハラにもいろいろあってきた方だと思うけど、どんな人にも美しい面とみにくい面があって、自分より下に見ている人に対して平気でみにくい面を見せ…
「エキストラ・バージン」(未精製)のオリーブオイルが正式に出荷されるようになってから実は歴史が浅いとか、オイルにするオリーブにいくつも種類があるとか、知らなかったことばかりでした。以前はフランス料理の影響を受けて、スペイン料理にはバターを…