ヨーロッパ映画(90年代以降)
どんな人にも愛する喜びがある。異性でも家族でも。片思いでも両想いでも。という、ユーモラスで温かい作品です。 冒頭に、アメリカ同時多発テロについて言及する箇所があるんですよ。犠牲者の方々が最後に残したのは愛のメッセージだった。という流れなんだ…
<結末に触れています> 原題の意味は、眉間の”悩みジワ”を意味するtriangle of sadnessなんですね。(ボトックスする部分)邦題を決めるにあたって「逆転」ということばを使った時点でtriangle関係なくなってるけど、なんとなく、バミューダトライアングル…
出たラース・フォン・トリアー。「ハウス・ジャック・ビルト」だけは怖くて見てない。これは怖い映画ではなさそうだ。でも、「ヨルゲン・レスが1967年に制作した作品のリメイクを5本作る」と言われても、元作品はもちろんその監督も知らない。KINENOTEにこれ…
ドキュメンタリーに原作があるってどういうことだろう?ストーリーの部分は本によるんだろうな、でも家族で撮ったビデオみたいな映像面の重要な部分は、あとで付け足したというのはもったいないくらい。 映画を毎日のように見るようになった10年くらい前に、…
この映画が2019年にロシアで作られたなんて、ほんとに謎な国だ。女性における戦禍をこんなにさらけ出して厳しく批判しておきながら、今は隣の国をためらいなく攻撃している。少ししか知らないけど、あの国にあっては、いろいろな考えや気持ちが一人の人の中…
すごい感動的だなぁ。 私は恥を忍んでいうと、モリコーネの映画音楽で印象に残っているのは「ニュー・シネマ・パラダイス」や「続夕陽のガンマン」のメインテーマくらいで、膨大な数の名作を見ていながら音楽にあまり注意をひかれていませんでした。この場で…
U-NEXTに未見のアキ・カウリスマキ作品がいくつも入ってきたので、喜んで次々に見てみたいと思います。1994年作品。1989年の「ゴー・アメリカ」の二匹目のどじょうってやつですね。レニングラード・カウボーイズは「ハノイ・ロックス」と同様、関係ない地名…
公式に医師の手に寄らず堕胎するって、最悪どういうことだろう・・・と想像したおそろしいことが一通りぜんぶ時系列的になぞられた映画でした。さすがアニー・エルノー、今たぶん世界一自分を客体として観察できる人。一切目を背けずに、”そのこと”を写し続…
「トータル・リコール」「氷の微笑」、イザベル・ユペールの「エル」を監督した、あのバーホーベン監督の2006年の作品。全編ドイツ語です。この監督の作品は、人物のたたずまいがリアルで、よく知っている誰かを見ているような生々しさがあります。(たとえ…
これは那覇から戻ってくるANAの機内で見た。機内で映画を見る時代が戻ってきたのね、としみじみ・・・。那覇や石垣行きでもなければ、国内線でちゃんと映画一本見切れないもんね。 この作品はとにかく、ヒロインのベラを演じるジェシカ・ブラウン・フィンド…
立派な20世紀FOX映画だけど、日本で劇場公開されなかったのでKINENOTEには載ってません。(Netflix作品を1日でも公開すれば「映画」扱いだったりする、この扱いの不均一・・・。) 実は一度VODで課金したのに、ちゃんと見ないうちに期限切れにしてしまいまし…
タイトルは間違いではないけど、地下室っていうと密閉された倉庫か何か、少なくとも客を入れたりしない録音スタジオかなと思う。これはイーリング・クラブという、かつてロンドン郊外で一部のコアなブルースマニアたちを熱狂させたライブハウスのお話。 ブル…
<ストーリーに触れています> ミシェル・ヨーのボンドガールをそういえば見てないかも?と思って見てみました。 ボンドガールって印象じゃないですね、綺麗なのにあまりにデキるので、ボンドの相棒(あるいはライバル)にしか見えない。彼女を主役にしたハ…
Skypeがかかってくるときの音がトラウマになりそうだ・・・ 内容は予想通り。長年、痴漢にもセクハラにもパワハラにもいろいろあってきた方だと思うけど、どんな人にも美しい面とみにくい面があって、自分より下に見ている人に対して平気でみにくい面を見せ…
「エキストラ・バージン」(未精製)のオリーブオイルが正式に出荷されるようになってから実は歴史が浅いとか、オイルにするオリーブにいくつも種類があるとか、知らなかったことばかりでした。以前はフランス料理の影響を受けて、スペイン料理にはバターを…
「パラレル・マザーズ」と同時上映してた短編。(別料金だけど) アルモドバル監督vsティルダ・スウィントン。(「デッド・ドント・ダイ」の、と言いたい。いつも印象強いけどあれは秀逸だった) これも「パラレル・マザーズ」も、劇場で見るとアルモドバル…
ヴィスコンティご自身の映像をみると、立ち上る気品がすごいですね。美術館の奥のほうの部屋の中世の巨匠による肖像画みたいです。彼は反骨精神が強く、社会の問題を取り上げた作品をたくさん作った人である一方、彼自身の貴族的な部分があふれ出てくること…
シリーズ途中で主役のふたりが交代したことでKINENOTE上で物議をかもした作品。(まとめすぎ) U-NEXT上これだけ別料金だし、007みたいに原作ありきなので新シリーズが始まったのかなと思った。もともと原作を読もうかなと思ったんだけど、読んでてウツウツ…
<ネタバレと言えそうなことを書いています> シリーズ最高の作品と書いてる人も多い。私もそう思います。陰惨な死体もよくできてるけど、一番「人の琴線に触れる」作りになってる。 冒頭の、恋に夢中になっている若い男女に感情移入させておいての、彼女に…
<ネタバレあります> VODで見つけられず、TSUTAYAでDVDレンタル。テレビにつないでるDVDプレイヤー2種で再生できず、ポータブルDVDプレイヤーで見てるので画面ちっちゃいです。 パキスタン青年もアイリッシュ女性も若くてさわやか。自分のいちばん初々しか…
原作者のアニー・エルノーがノーベル文学賞を受賞したと聞いて、すぐにこの原作を読んだ。なんて面白いことを書く人なんだろう、って思った。ある女性が年下の既婚男性と恋をして、バカみたいに溺れて、やがて恋が終わる、その間の自分の心の動きや行動を客…
この映画の世界に入っていくのにすごく苦労してしまった。最初はオペラだからイタリア語かしら、などと思いながら見たし、解説を読んでから見直しても、歌のメロディに耳ばかり捕られてセリフ(字幕)が入ってこない。 たまたま女神たちに見出された普通の青…
久々にTSUTAYA宅配レンタルのサイトを見たら「旧作1枚39円」となっていたのでレンタル。これで「借りたいリスト」が空っぽになった(品薄で借りられないものを除く)。 これは1990年代のブリットポップと当時の英国に焦点を当てたドキュメンタリーなんだけど…
<ネタバレあります> なぜかU-NEXTでこれだけ見つからなかったのでAmazonプライムで見ました。 シリーズ2作目。猟奇的に見えた少女キミーが長期間にわたって姿を消して地下生活を送るのがピンとこないし、肝心の警官の子どもたちが殺害された動機やその状況…
なんとなく既視感があるのは「リンドグレーン」を見たからだな。 第二次大戦前に生まれて戦禍を経験したトーベは、自由を信じて自由を実践する大人になる。 「ムーミン」って童話というより哲学書のようで、「星の王子様」やピーナッツなんかもそうだけど、…
酒は百薬の長・・・なわけないだろ! この間「ファンタスティックビースト」で見たマッツ・ミケルセンが何かをラッパ飲みしてるサムネイルが気になって、見てみることにしました。酒を飲んだ方が仕事の効率が上がるだって?なんとなくアイルランドとかタスマ…
ケン・ローチに対して、リスペクトがある一方、そうは言ってもオックスフォードを出てBBCの社員になった人でしょう?という穿った気持ちも少しあった。この作品の中で、BBCがチャンネルを増やした時に増員が必要になって、労働者階級の人たちもたくさん雇わ…
タイトルとビジュアルだけ見て、アンジェラという人が戦禍で灰になって残された小さい子供がカメラを睨んでる辛い映画かと思ったら、死んだのはアンジェラの子どもたちだった。 アラン・パーカーって「小さな恋のメロディ」~「フェーム」~「ザ・コミットメ…
<結末にふれています> 私の大好きなナオミ・ワッツと「コングレス未来学会議」のロビン・ライトか。監督は女性。彼女がオドレィ・トトゥで撮ったココ・シャネルの映画はピンとこなかったけど、この作品はどうだろう。 ナオミ・ワッツ演じるリルとロビン・…
2002年の作品。エルミタージュって、写実的な名画を集めたクラシックな美術館なんだな。ソビエトになる前の貴族趣味の東ヨーロッパ。私は世界史をちゃんと勉強したことがないし、美術史もあまり知らない。比較的新しい美術作品を見るほうが楽しいほうなので…