2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧
意外と昔の映画です。1960年。2019年から振り返ってみると、イスラエル建国からわずか12年、と感じます。独特のケレン味のある映画を撮ってきたプレミンジャー監督が、イスラエル建国の経緯を本気で撮った大作。この監督なんとも好きなんだよなー。ちょっと…
解説を見ると「楽聖映画」とあります。ウィーンでヨハン・シュトラウス二世が伯爵夫人というパトロンを得て「美しき青きドナウ」を作曲し、一晩にして大スターとしてブレイクする、という、殺人も謎もミステリーもない映画。ヒッチコックなのに!ヒロインを…
原題は単に「Jamaica Inn」だけど、映画の中ではこの名前自体が怪しいものとされています。ぱっと見あっさりしてるけどねぇ。 トーキーになったばかりの時代で、画面が荒れているおかげで、荒くれ男たちが本当に荒く見えます。黒澤明の昔の映画みたいだな。 …
1927年、ヒッチコックの無声映画。おそらく全尺が残っていて普通に見られる最古の作品と思われます。 これは冒頭から殺人事件が連続して起こっていて、サスペンスの香りたっぷりです。ハートの抜型でクッキー記事を抜いて意中の女性にアピールするなんて、可…
1928年の作品。初めてヒッチコックの無声映画を見ます。 しかしこの映画はミステリーではなかった、残念ながら。この映画では画家のモデルになった人妻が、画家に好かれて夫にその仲を怪しまれ、画家と夫が傷害事件を起こしてしまい、離婚訴訟を起こされる。…
Amazon プライムの「ウォッチリスト」になんとなく入れておいたのにいつか提供が終わってたので、わざわざDVDをレンタルしてみました。 どこかでミステリーと紹介されてたのに、ゆったりとしたメルヘン的な感じで始まるのでどっちなんだと思ってたら、ウォン…
1975年、「ファニー・ガール」から7年後。ニッキーをはじめとして、以前と同じキャストがたくさん出ています。もしかして黒人メイドも同じ人かな?と思ったら「ファニー・ガール」のエマはRoyce Wallace、「ファニー・レディ」のアデルはMitti Lawrence、別…
1995年、24年も前か。ダンス・ウィズ・ウルヴズとかロード・オブ・ザ・リングを思わせる、歴史映画だけどファンタジックで美しい映像です。スコットランドなまりというかスコットランド語?が素敵。 でも、監督自身がヒーローを大真面目に演じるヒーロー映画…
今日はバーブラ・ストライザント特集。音楽だけで映像が出てこない箇所があるので戸惑いますが、昔の長い映画なので冒頭と幕間の音楽だけの部分があったのかな。VODだからその部分に映像がついてないとか? 「ローマの休日」と同じ監督だなんて、時代感覚が…
むかし一度テレビで見てるけど、レディ・ガガバージョンを見た後でちゃんと見直してみたくなりました。バーブラ・ストライザントとレディ・ガガはミュージシャンのタイプが全然違うのでどっちが良いとか悪いって話じゃないですね。 バーブラは中身の詰まった…
リチャード・アッテンボロー監督って偉いなぁ。(子どものような感想ですみません)「遠い夜明け」もいい映画だった。ただ声高に「差別反対!」と叫ぶだけの人とは違う。差別する人の内面も浮かび上がってくるし、差別される側の誇り高さにも目を向けてる。…
円谷プロ作品か?大映映画?グロテスクで派手な「不吉さ」の演出。それに、ベッドシーンでのポップな音楽のつけ方の不自然さ。カメラアングルは、やけに凝り凝りで(常に斜め、遠景、動きながら撮る、など)なんともいえない、おどろおどろしさ。チューブか…
おもしろい映画を撮る監督が、ベテランになって今度は「普通の人々」と違う特別な設定をしたくなってこんな映画作っちゃったのかな?とも思ったけど、この映画は珍しく原作があるから、いつもとちょっと違うテイストというか方向性になったんだろうな。 アン…
またアルモドバル監督の映画。そのうち全部見てしまうだろう。面白いんだ、この人の映画は。毎回何かびっくりするところがある。この映画もやっぱり面白かった。ちゃんと見てないとなんだかキツネにつままれたような感じになるけど(昏睡状態の息子の話は、…
カナダ映画。デヴィッド・ボウイが出てるんですよ。1999年といえば20年も前で、元気そうではあるけど、年とったね、という印象もあります。彼の役どころは「難病の少年を勇気づけるため、自分の死後に謎解きを残していった男」です。なんかしんみりしますね……
スパイク・ジョーンズとミシェル・ゴンドリーとチャーリー・カウフマン。みんなで集まったり離れたりしておかしな映画やビデオを撮り続けてる人たちだけど、たぶん一番変人なのはチャーリー・カウフマンだよな。この映画も、“あーあ、またやっちゃった”感が…
ロブを演じてるジョン・キューザックも見覚えがあるけど、反応が大きいローラの女友達が、もっと見覚えがあって、なんだか可笑しいと思ったら、その姉のジョーン・キューザックですね。むかーし初めて旅行したニューヨークのホテルでTVを付けたら伝説?の「…
賞をとった監督がすぐに外国の俳優で撮る映画は、ふだんの映画より面白くないというジンクスが私の中にあって(偏見かな)、かなりドキドキしながら見ましたが、是枝監督のドラマチックな作品(「誰も知らない」「万引き家族」とか・・・少なくとも中で誰か…
桑野みゆき演じる主人公が、パツパツでチャーミングなんだけど若い子らしく無鉄砲で、見ていてハラハラします。今のほうがこういう子を何とかしようという大人が少しは多くて、探してくれればNPOなんかも見つかると思うんだけど、この時代には「自己責任」ど…
2年ぶりに見てみました。 本格的な宇宙SFなのに、戦闘能力ゼロの女性が主役。テーマは、上の自分と違うものたちや、地球外の自分と違うものたちとのコミュニケーション、そして時間というものの既成概念を超えること。未来を見ること、過去を現在のように感…
ビリー・ワイルダーって人は・・・。 ヒッチコックの映画も嫌な気持ちを喚起しますが、あっちは自分の身が危ない!という気持ちで、ワイルダー作品は、悪いのは自分だという罪悪感から来る嫌な気持ち…という意味で、かてて加えて不快感が強い。うーむ。あま…
重ーいカメラだったな。音楽も。なかなか劇場的で魅力的なんだけど、演技には黒さはまったく感じられなかった。それも演出意図なんだろうか?最近の「イヤミス」が原作の映画の中には、役者さんたちが自身の黒さを出し切って気持ち悪いくらいどろどろとした…
この映画の撮影裏話「マリリン7日間の恋」を見たあとでこの映画を見る人ってたくさんいるだろうな。ローレンス・オリヴィエはきっと、英国的虚飾の中にこの天衣無縫な女性を放り込んだら面白そうって思ったんだろうな。モンローのセリフも、その秩序の順や…
2作目、1作目の次は3作目を飛ばして4作目。やる気あるのか私! モデルあがりのイケメン俳優クリス・ヘムズワースのタイコ腹! この映画でタイムマシンとかいうと、なんか時間がズレたりするあたり、アナログな感じしかしなくてなんとも古めかしい。 あまりち…
公開したころにちょっと見てみたいなーと思ったけど、そのままになってて、Amazon プライムで見つけたので見てみる・・・そういう作品ってあるよね? ロマンチックなコリアン・コメディでも見るくらいのつもりで見始めたら、映像はむしろシリアスでミステリ…
見ごたえありましたよ。ここまで「悪」の側に共感させる映画ってそんなにないのでは?といっても、映画でも言ってたけど善と悪ってのは時代によって移り変わる相対的なものだし、今は「今まで悪と呼ばれてきたものにも背景があるんだ」という主張がいちばん…
ノワールといえそうな「東京暮色」を見たあとで「お茶漬の味」を見ると、なんだか教科書を読んでるような気持ちになる・・・。あまりに教訓的な起承転結のある作品です。制作はお茶漬1952年、東京暮色1957年、途中に東京物語1953年などがはさまってる。単純…
原作がすごく好きなので、映画化されると聞いて「ええっマジで」!さっそくすぐに見ましたが、とても丁寧に綺麗に作られた良い映画でした。パンフレットも買っちゃった。小さいころから音楽は好きだったけどクラシックは全く聞かず、パンクとかに流れて今に…
頭からめちゃくちゃ煽ってきますね!白黒画面なのに、ウルサイ、ウルサイ(笑)。そのわずか3年後の映像はカラー。この差の付け方は大げさすぎ。 ひとつひとつの場面の意図が明確で、ここで驚いてここですごいなぁと思ってここで切なくなって・・など、この…
最初は美麗なおばさまたちが麻雀卓を囲んでいて、何だこのうるわしい映画は!とひるんだのですが、やがてこれが「ワイルド・スワン」ではなくスパイ映画であることがわかってきます。囲んでる人たちの中に、ひときわ若くて可愛い子がいるなと思ったら、やは…