2015-01-01から1年間の記事一覧
1946年の作品。「オルフェ」より4年も前です。 しかしすごい完成度。耽美派ですねぇ、コクトー監督。白馬マニフィークのたてがみがキラキラするのは、ラメかな??こんなに美しい馬は見たことないです。 野獣の館は魔法の館というかんじで、たくさんの人が…
1950年のフランス映画。ジャン・コクトー監督作品です。 繊細な美しさのあふれる世界。 もしこれがカラー映画だったら、独特の色彩感覚も見られたかな。<以下ネタバレ> ストーリーは「オルフェウス伝説」なんだけど、絶世の美女の死神が彼に恋をして、結局…
ファンタジーだ。 ドキュメンタリーでない限り、どんな映画を見ても、世界の厳しい現実を如実に伝えて胸にくる・・・ことはなくて嘘っぽいけど、この映画はもうファンタジー。 ほとんど他の国の人と本気で付き合ったこともないし、海外で過ごしたこともあん…
面白かったー。 私は、同じようなプロットで同じくらいの仕掛けのある映画のなかでは、多分こういうテンポがいい作品にいい印象を持つみたいです。この映画ってテレビシリーズの第1回+最終回みたいな感じ。ひどく日常的な自己紹介から始まる主人公の自分語…
ダニエル・クレイグの007は、どれも面白いな〜。 大人のエンターテイメント巨編。わかりやすいスリルと安心感とセクシーとニヒル。モニカ・ベルッチ、ちょっとしか出てなかった。ローマで見るとイタリア人らしいと感じてしまうなぁ。 レア・セドゥもすごく好…
地味だけどいい映画でした。 現代ならありえないような、上司の無理無謀を受け止めてひたすら精進する侍を、役所広司と岡田准一が説得力のある演技で表現。最近サムライ映画はサムライがサムライに見えないことが多くなった気がするけど、この映画はわりとさ…
1954年の作品だけど、当時の映画の技術のすべてにおいて卓越しています。この先いつ見ても、どの時代の映画と比べても遜色ないだろうなぁ。溝口監督の作品は、ほんとうに完成度が高いです。人間の心の奥の純粋で汚れない部分と、それを取り巻く弱さを、てい…
1988年の作品なんだ。もう27年も前だ。 こんなかわいそうな映画見られるか!って思ってずっと見なかったけど、今年は終戦70周年で恐ろしいドキュメンタリーもたくさん見た。戦争映画もかなり見るようになった。これだけ見ないということもなかろうと思って…
思いのほか、面白いじゃないか。 クドカンかぁ、どうりで。 徘徊老人=遠藤賢司の大豹変! 韓流スター=電気屋見習い=殺人鬼(?)=ヤン・イクチュンの破壊力! いい人=殺人鬼(?)=草なぎ剛も、韓流ママ=坂井真紀も、大層なキャラ立ちっぷり。 仲村ト…
2011年のイギリス映画。 当時、メリル・ストリープがサッチャーなんて!と思って写真を見たらそっくりで驚きました。今回初見。 まずみんな「そうかー、晩年はけっこうボケが進んでたんだなー」って思うだろうね。 それから、「旦那さんいい人そうじゃん。」…
前にレンタルした時に感想書いてなかったので、二度目の感想を書きます。ぱっと見は、「東京物語」のほうがじんとして、切ない残り香みたいなものがあったけど、この映画のほうが細かい部分も含めて完成度の高さを感じたかも。原節子には現代的なところがな…
つかみどころのない映画だ。 ヘミングウェイって人や、その世界が私にはまだちっともわからない。 その作品やライフスタイルが今のアメリカの人たち(特に男性、特に粋人)に大きな影響を与えた、というのがどういうことか、理解とか共感とかしたいのに。「…
1931年の作品。 なんか、不思議な感じ。 人造人間の造形はいつものイメージ通り、フランケンシュタイン博士はイメージより紳士的で線が細い(あんまりマッドサイエンティストっぽくない)、でも、博士の婚約者がめちゃくちゃ1931年然としていて(髪にアイロ…
この映画も、前に見たんだけどなぜか記録を取ってなかった。1959年かぁ。 のんびりとしたホームドラマのようでありながら、けっこう嫌味でイジワルなご近所づきあいの物語なんですよね。杉村春子が嫌いになってしまいそう。最初に見たときは、ちょっと嫌な気…
面白かったーー。満足です。 40年近く前に第1作を見て、ミレニアム・ファルコンがワープするときの映像表現や、ライトセイバーを振回すときの「ぶんっ」ていう音をきいたときの胸の高まりがよみがえってきます。たとえば「2001年宇宙の旅」は細部の緻密さや…
1990年の作品。 あー面白かったー! 単純なストーリーかもしれないけど、しつらえがユニークで、役者さんたちがさらに個性的なので、ほかにないユーモラスで愛嬌のある世界になっています。ティム・バートン「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」もこれに近…
もう見た木がするけど、記録が残ってない。 小津安二郎の映画って、素晴らしいけど数本を除いてちょっと混同しやすい。山本富士子の関西弁がとっても自然でくだけてるな、と思って見てみたら大阪出身でした。やっぱり! 浪花千栄子、いつものふてぶてしいお…
アイリーン・キャラのヒット曲しか知らなかったけど、こんなに面白い映画だったとは。 一人のスターをフィーチャーしたアメリカらしいサクセス・ストーリーとは全然違って、まだ個性の確立していない少年少女たちが自分を見つけて大きくなっていく素敵な映画…
1964年の作品。これもずっと見たかった。 かなり昔だし、てっきり白黒のおどろおどろしい作品かと思ったら、カラーで美しい。耽美的な作品だったのですね。オムニバス形式で4話が次々に語られますが、完璧に作り込まれたセットの中で、美しい大昔の紙芝居の…
久しぶりに見た。この映画、大好きだったんですよ。最初に見たのはいつだろう? テレビドラマの映画化だっけ、と思ってたくらい、何度も見た記憶がある。 ストーリーは意外と抜け落ちてるんだけど、細かいところを妙によく覚えてる。 デパートの屋上、あれは…
ネバーエンディング・ストーリーとかエアフォース・ワンを撮った監督が、ドイツの監督だったのか。 第二次大戦の頃に、母国では映画が作れなくなったり、民族的に追われたりした監督がアメリカに移住したことがあったけど、今もやっぱり大きな仕事をしようと…
今年の7月24日頃に見たんだけど、なぜか感想を書いてなかったので、今書きます。 思い出せるかなぁ。なかなか面白くて、思ったような”イヤラシイ”映画ではなかったし、深すぎて説教くさい映画でも、怖い映画でもなかった。ただ、自分の中にもそういう部分…
見ないつもりだったのに、たまたまテレビつけたらやってて、ちょっと引き込まれてしまった。 画面の作りがなんとなくちょっといい。アメリカ人ならsexyとか言いそうな。あとね、キャスティングがすごく気になるんですよ。 キアヌ・リーブスは・・・演技がこ…
ロバート・デニーロとアル・パチーノだぁ。 今から8年前の映画だけど、二人とも、もう十分におっさんです。 アル・パチーノって、ゴッドファーザーの冷酷な美青年が、その後なんとなく荒くれた感じになったなーと思ってたけど、ここにきてすべて突き抜けて…
1995年頃に、園子温がやっていた「東京ガガガ」っていう人達が作った、映画のようなもの。という感じでしょうか。 監督自身も、「かくれゲイ」の一人として出演してます。 素人と思われる日本人と中国人と白人と黒人(大雑把ですみません、映画のなかでもこ…
すごいな〜、「ラブ&ピース」とこれが対になって、こっちが2015年の園子温の血みどろ面、あっちがファンタジー面という感じ。久しぶりだな、ギャグじゃなくて怖さの伴う血みどろは。「シュールに負けんな。世の中はいつだってシュールなんだ。」 「みつこ、…
1953年の作品。 溝口健二の美しく、はかない世界です。 木暮実千代が舞妓はんのお姉はんで、若尾文子が妹はん、まだ17歳で修行を始めて1年のうぶな少女です。 家庭に恵まれない女性たちが駆け込む置屋があり、その世界の理不尽なルールに反発してみても、…
あでやかな美しさ。 和の色彩豊かな着物、花火、昔の化粧と大きな髷とお歯黒。 そうとうクラシックなしつらえで、なかなか見られない日本の美がたっぷりの佳作。 五社監督の最後の監督作品なんですね。なるほどの完成度。樋口可南子が繊細でお人形みたい。藤…
やっと見られた・・・。 長くて重いテーマだけど、深刻にならずに面白く見られました。ストーリーがとても良い。 役者さんがみんな素晴らしい。寉岡萌希、なんなのこの子!ずーっと見ていたいと思いました。 山崎ハコさんも、可愛くて声が美しくて。わりと傍…
原節子、こんどはお母さんなんだ・・・。まるで「晩春」と逆だ。娘が司葉子(実際は15歳しか違わない)、その彼氏が佐田啓二という美男美女カップル! 母は未亡人で、娘は適齢期。潔癖性で、母が父と別の男と再婚するなんて考えるだけで「不潔!」。 司葉…