2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
キューブリック監督の運転手兼パーソナル・アシスタントを30年も務めたイタリア人、エミリオ・ダレッサンドロに取材し、その手記をドキュメンタリー化したもの。 彼は在職中、なんと一度も映画を見たことはなかったのですって。将軍に使える忠実な家臣みたい…
わずか56分のサイレント映画。 公開時の日本のタイトルにある「栃麺棒」というのはおっちょこちょいという意味らしい。1925年の映画なので、自動車はいわゆるクラシックカーだし、黒人の召使がふつうに家にいます。女性たちは深い帽子を被ってアール・デコ風…
メイキング映像を先に見てしまったんだけど、勢いのある女子だらけのすごい現場ですね。こんなカラフルな映画製作ってまず他ではないので、それだけで面白そう。 このテンションと色彩はちょっと中年の私にはtoo muchかな~。特にハーレイ・クインちゃんの顔…
ピーター・ローレの「Mr.モト」シリーズみたいな、一度も行ったことのない密林を妄想して作られたエキゾチックな映画かと期待していたら、心身ともに健康のかたまりのようなアメリカ人の若者たちがアマゾン探検に出かける、極めて健全でかなりリアリスティッ…
先日アレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリーを見ましたが、こちらも才気あふれる美の巧者。マックイーンがどこか悪魔的で死や不穏を感じさせる作品を作り続けたのに対して、ヴァン・ノッテンの服は「着て出かけられる服」といいます。お値段やデザ…
<ネタバレあり> トム・ティクヴァといえばクラウド・アトラスだ。で、ベン・ウィショーだ。クラウド・アトラスかなり好きなんだけど、構成がイントレラブル系なので難しかった。その中でもベン・ウィショーは印象に残ってる。007のQもそうだ。彼には昆虫系…
ドラン監督の監督作品は最新作も含めて全部見たんだけど、ここで改めてこれを見直したくなりました。この母親、強烈だなぁ。ヒョウ柄のコートを着た関西のオバちゃんみたいな可愛いもんだ…と思えればいいけど、やっぱり重いな。私だって、こんなくだらない言…
<ネタバレあり、かな> 監督の妻であるチャオ・タオが主役の、大河ドラマみたいにすごく長い時間の変遷を描いた映画をもう何回も見た気がします。彼女は今日も、ロクデナシに入れ込んで罪をかぶり、5年も服役した後で迎えにも来ない男を探して広大な中国を…
<ネタバレあります> 原題は「アブリルの娘たち」。アブリルの二人の娘がこの映画に出てきますが、17歳の娘が産んだ赤ちゃんも自分の子どものように育てていくという設定。 50代ながらまだセクシーで美しい母が、娘の男にまで手を出したり…という胸くそ悪い…
なんか、暗いね。雰囲気も画面も。1985年の台北。 若き日のホウ・シャオシェンが主演しています。東京はバブルで、台湾から来た人は髪型やファッションで外国の人だとすぐにわかった時代。今は東京もソウルも台北みんな同じだけど。音楽も戦後の演歌みたいな…
幼なじみとの初恋は、風の前の塵のように消えてしまいました… 台湾映画って、昔の日本のような風景や人物たちの素朴さですでに60点は確保してるんじゃないだろうか。あまりによくある、さりげない、何もない若者たちのはかない恋。 少女アフンがどんどん綺麗…
<ネタバレあります> 友人のInstagramで知ったピーター・ドイグというイギリスの画家の展覧会を見に行ってきたんだけど、彼の作品の中にこの映画のラストシーンをモチーフにした油絵が何枚かあるのだ。巨大な名画でモチーフがホラー映画ってそんなのあるの…
「女体盛り」という大人の男たちの遊びがあると何かで見たことはあるけど、本当にやってた人ってどれくらいいるんだろう。私が最初に就職した会社では、海外出張のときに取引先(同じ日本人)を”男たちの遊び場”で接待するから、お前はここで帰れと言われた。…
<ネタバレというか結末について触れています> 英国的な、地味な登場人物たち。華がないというか…長年、北風にさらされて下を向いて土を耕してきたような質実剛健の美しさを持つ人たちです。この映画は、そうやって地道に努力する人が権力者に踏みにじられ…
先日行ってきたんです、八丈島。コロナが落ち着いた隙間を縫って、使いみちのなくなりそうなマイルを使って、東京から一番手軽に行ける離島へ。することもないのでホテルに置いてあった「流されて八丈島(八丈島に移住したマンガ家の体験記)」 を読破し、こ…
<ネタバレあり> 舞台はフランスの映画だけど、アメリカ人夫婦の物語で、言語は英語なのね。なんと、英語をしゃべるロッシ・デ・パルマの恋の物語です。この人いい歳の取り方してるな。軽妙さが落ち着いて、安心して見ていられる。 原題は「Madame」なので…
1956年の作品。ニューヨーク・パリ間の無着陸飛行が実現されたのが1927年だそうな。そのくらい飛べないと欧米間の空軍による対戦はできないし、アメリカが日本を空から攻撃することもできなかったわけだ。 しかし軍用機は小さくて軽いけど旅客機は重いので、…
ファッションは、「ファッション通信」を録画して見るくらい好きなんだけど、最先端のモードは私にとっては美術館で見るアートであって、自分で所有したり着たりするものじゃない。自分は清潔でサイズが合ったユニクロを着ていればいい。という存在だったの…
音声レベルが低い映画って聞き取れなくてきらい・・・羽田空港からの飛行ルートが変わって以来、真下近くになってしまった自宅では映画の音が今までにも増して聞き取りづらくなってしまいました。他の人の感想を見ると、それほど真剣に聞き取らなくてもいい…
タイトル長い! DVDに入ってる宣伝映像が全部インド映画なのを見て初めて、これがインド映画だと気付きました。インド人 in Paris(笑)。彼がイギリスの入管で捕まって、ミュージカルめいたものを歌いだす役人に戸惑う絵とか、イタリアのディスコで唐突にボ…
子どもの頃にテレビで見たかもしれないけど、怪獣も出てこないし、大人の人たちが怖い顔して言い合ってる場面が多いので、多分ちゃんと見てないと思う。 小林桂樹がまさかのヨゴレ役、というか高名な科学者なんだけど見た目がヨレヨレなのが珍しい。藤岡弘が…
まったく全然ハリウッド感のないレストラン(笑)に、「デッドドントダイ」や「新感染」を見たあとでは私にもできそうとしか思えないゾンビたち。これもまた持ち味。 しかしこういう、アメリカ人を想像した設定って、この間問題になった「日本人が想像するス…
いい映画だったなぁ。イーストウッド監督、この安定性。 <ネタバレとかいろいろあります> リチャード・ジュエルの朴訥すぎる、真っ正直で正義感の強い性格。確実にいじめられそうな、友達少なそうな。いい奴なのに。…という彼を、持ち上げることもなくあり…
これもずっと見ようと思ってた作品。 キューバに行ったとき、観光コースにヘミングウェイゆかりの地がけっこうありました。彼が住んだ豪邸の各部屋に熊の毛皮や鹿の頭とかが飾ってあったして、どういう人だったのか気になってました。「老人と海」の原作は読…
救いがないけどオチもない、現実と同じような終わり方だった。 完全引退していたローチ監督が拳を握って復活した「わたしは、ダニエルブレイク」では確か、私は映画を見ながら泣いていたんだけど、この映画には”悲惨さ”はあまり感じない。それは徹頭徹尾、(…
橋口監督の作品なんだ。エイベックス前の浜崎あゆみが出てる「渚のシンドバット」もだし、「恋人たち」も大ヒットではないと思うけどキネマ旬報では高評価。そういう、イギリスの連続ドラマのように地味でよい映画を作り続けてる監督。 この映画は何年もずっ…
イングリッド・バーグマンがまだお嬢ちゃんという感じで可愛らしいです。 年上の妻子持ちにふらっと行ってしまったのね。バーグマンピアノ自分で弾いてますね?かなりうまい。初めて激しい曲を弾きまくる彼女を見ていたら、「熱き血潮に触れもみで」とうたっ…
この映画は試写会で見て、映画館で見て、DVDが出たのでまた見てる。VODもやってますね。時間をかけて映画館に行くのが難しかった人にも見てもらえる機会ができて嬉しい。たくさんの人に見てほしいです。 特典映像として舞台挨拶も収録されてますね。この映画…
2012年にこの映画をレンタルして見たのが、アルモドバル監督との出会い。 自伝的にも見える最新作「ペイン・アンド・グローリー」を見てきたら、この作品を見直してみたくなった。 最初に見たとき、臓器移植コーディネイター(セシリア・ロスだったんだな)と…
ゾンビ系映画の名作、とどこかで読んで見てみたくなりました。だいいち、韓国映画とゾンビって遠い気がして興味が湧きます。原題は「Seoul to Busan」。かなりの距離かなと思ったけど日本でいえば東京京都よりちょっと近い。「スノーピアサー」にしろこの映…