2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧
やっぱり見直すでしょう、これは。 2019年作品も俯瞰から入るけど、これもそうだったんだな。1961年のニューヨーク島。 プエルトリコ系のシャーク団のメンバーは肌の色を少し浅黒く眉を濃くしてあって、黒髪。アイルランド系のジェット団は、金髪の人が多い…
1961年の「ウエストサイド物語」は見たのがだいぶ前なので、今は比較できませんが、この作品だけに限っていうと、禁酒法時代の内部抗争を描いた一連のギャング映画の若者版という感じもします。みんな若くてまだ初々しいんだけど、違うグループに対する敵意…
とても、説明的な映画だった。後日譚を描き始めるための前提となる設定を、さまざまな人たちが口頭で詳しく説明してた。だいたいは把握できたけど、感覚じゃなくて頭で一生懸命ついていかないといけなくて、バカのように口を開けてただただ見入ってしまった…
国際線の機内で見られる映画からおすすめ作品を紹介する「空中シネマ」。第1回はANA国際線プログラムガイド5月号の表紙にもなっている、ギレルモ・デル・トロ監督の「ナイトメア・アリー」です。 半魚人と人間の女性が恋に落ちる映画、覚えてますか?あの「…
これは、ジャン・ピエール・レオを見出したトリュフォー監督ではなくて、宿敵(ともみなされる)ゴダール監督の作品。ゴダールの男たちの例にもれず、レオ演じるポールは、なんだか政治的なメッセージのような哲学のようなものをつぶやいています。 常に、め…
<ストーリーに触れています> 原作がとても好きなんだけど、こんなお話だったっけ? 冒頭、暗いスタジオの上階からフロアで踊るリナ(芳根京子)を見下ろすエマ(寺島しのぶ)。トランスっぽい音楽の感じもあって、ギャスパー・ノエの「CLIMAX」の冒頭部分…
「キネマの神様」を見たあとに、たまたま見つけた山田洋次監督の唯一のサスペンス映画を見てみる。なかなかの本格サスペンスで、寅さんシリーズの監督って気がしないけど、そういえば渥美清にも「拝啓天皇陛下様」という名作があるし、山田監督は「砂の器」…
ギャンブル中毒の元助監督を、志村けんでなく沢田研二がやるのは知ってたけど、その若いころは菅田将暉なんだ。で、宮本信子の若いころが永野芽郁。でも映画監督役がリリー・フランキーとは知らなかった。俳優畑の出身でない人が、山田洋次監督作品で映画監…
気分が悪くなるような人が何人も出てくる映画だけど、既視感が強い。ワイドショーっていつもこんな感じ。みんなひどく傷ついていて、自分は悪くないって言ってほしい、ほめてほしい、という不満いっぱいで生きているから、自分より悪そうなものや自分より弱…
アンソニー・ホプキンスとオリヴィア・コールマン。 私の父も認知症になってしばらく病院や施設にいたので、もうしょっぱなから「ああ~~、そうそう」。記憶と想像と思考の区別がゆるやかになっていくので、世話をしてくれている人が自分のものを盗んだとか…
これもずっと見たかった。「これから見る」リスト数百本の中から、最近話した人がめちゃくちゃほめてたので、これを先に見てみることにしました。 まず造形が本当に素晴らしいですね。キャラクターも、動きも、大道具・小道具も、画面構成も、音のつけ方も、…
先日ヴィム・ヴェンダース監督の「ベルリンのリュミエール(原題は「スクラダノフスキー兄弟」)」というミスリーディングなタイトルの映画を見て、本物のリュミエールのことも知りたくなって見てみました。 1860年代生まれの「映画の父」(父と伯父、か?)…
<ストーリーに触れています> 劇場でも見たけど、U-NEXTで見直してみます。 劇場で見たとき私はけっこう盛り上がったけど、他の方々の評価は良くて「ソコソコ」くらいだった気がします。時間をおいて見直してみたらどうだろう?と思いました。 少しずつ原文…
アメコミの原作をデル・トロ監督が映画化。でも画面にアメコミっぽさは感じられない。かなり徹底した、いつものデル・トロ監督の世界に仕上がっています。ロン・パールマン(悪夢小路ではサーカスの力持ち)が英雄って、なんか痛快。地獄で生まれた正義のヒ…
この監督の作品、続けて3本目。タイムリーなパンデミック題材です。 しかし…こ、これは…私が唯一本当に生理的に苦手なあの昆虫が多数出てきていますね。通常の大きさでも苦手なのに人間ほどの大きさになって、立ち上がって二足歩行で来ますね。ひぃ~~~ こ…
「ナイトメア・アリー」を見てきた流れで、他の作品も見てみます。今日はデルトロ祭り。 いつもながら、怪しげで残酷な美しさが満ち溢れた画面、素敵です。殺傷する場面が、相変わらずどきっとしますね。ナイフ怖い。一撃で死にそうな怖さではなくて、ちょっ…
<ストーリーに触れています> サーカスとか見せ物小屋って、いかにもデル・トロ監督が好きそうな世界。(私も好きです) これもまた監督の好きそうなビリケンさんみたいな異形のイーノク、確かにデカい。母親を死なせたけど自分もこんな姿になって、しかも…
ブリジット・バルドーとジャンヌ・モローがフレンチカンカンを踊る映画を、「死刑台のエレベーター」のルイ・マル監督が撮ってた?冗談でしょう?(ある意味もっとすごい。セミ・ストリップだもんね) …と思いながら見てみたら、そういうシェルブールの雨傘…
<ストーリーに触れています> これも「淀川長治ベスト1000」から。1995年の作品で、原作はスティーヴン・キング。20年前の殺人事件と新しい殺人事件の間に何のつながりが?というテーマの母と子の物語。昔の事件はドロレス(キャシー・ベイツ。迫力ある)の…
これも淀川長治氏ご推薦。ベルトリッチ作品も見てないのがたくさんある。解説を見てこれは「ドリーマーズ」みたいな作品かと思ったら、舞台となっているトスカーナの風景がゆったりとして素敵な雰囲気の中で、マリファナなど回しながら、親世代の人たちと主…
映画「MANK」のヘンリーは兄。こちらは「イヴの総て」の監督・脚本のジョセフが同様に監督と脚本家を担当しています。 「淀川長治映画1000」って本を読んでしまって、面白そうな作品名を片っ端からメモってしまって…(KINENOTEにすでに450本も「見たい」登録…
見損ねてたので見てみる。つい同じ監督や同じ俳優の作品をぶっ続けに見てしまうけど、あれこれ混ぜて見ないとなんとなく息詰まってくるし。 石坂浩二が若くて実にイケメン、岸恵子はまだ若い。中井貴恵がすごく初々しい。でもそれ以外の出演者もすごく懐かし…
冒頭の音楽が、ライ・クーダーみたいなスライドギターになってる。(クレジットの隅々まで見たけど名前はナシ。まだ監督とミュージシャンは出会ってないのかも)それ以外も、ガラガラな一本道をトラックで走りながら、ずっとアメリカっぽい音楽が流れてる。…
「アネット」に続いてこれも初日に見てきました。でも劇場の観客はパラパラ。あっちはアダム・ドライバーやマリオン・コティヤールが出てるし、カンヌで受賞してるし、上映館が少ないのでけっこう埋まってたけど、こっちは人気のあるバンドでも難しい音楽ド…
3部作の2つ目。 これがデビュー作のナスターシャ・キンスキーは、当時14歳。まだ女性になりきれてない少女で、少年と言われたらそうかと思いそうなくらい。でも目力がすごい。これはクラウス・キンスキーから受け継いだ目だなぁ。初めてパパの方を見たとき…
「まわり道」を見かかって、やっぱり時系列順に見ようと思ってこっちを先にすることにしました。 一瞬、ジム・ジャームッシュの初期の作品みたい?と思ったけど主役のキャラが違う。どう違うかというと(※自分の過去の映画経験にもとづく偏見に満ちた洞察)…
どこがドキュメンタリーなんだろう?と思って見てたけど、途中から画面が白黒からカラーになった。これって、先に”再現ドラマ”を流して、途中から初めて本物が登場するっていう構成なんだな。(だって、おばあさんとなった娘さんが語る前で話を聞いてるのは…
ヴェンダース監督の作品、意外と見てないのが多い。 主役のジェームズ・フランコは「トゥルー・ストーリー」の悪いやつか。ダニー・ボイルの「127時間」で耐え抜いた彼でもある。恋人はレイチェル・マクアダムス、事故の被害者の母はシャーロット・ゲンズブ…
あるバラエティ番組で、北欧で秋田犬や柴犬といった日本犬が大人気なのはこの映画の影響だと言っているのを聞いて、見てみようと思った次第。 ハチが、小さいときも大きくなってからも可愛すぎる…。もうこの映画はこれだけでいいです。この間見た「犬部!」…
本当はこんなに長いタイトルなんだ。「フレンチ・ディスパッチ」というのは新聞の名前なのね。 冒頭の、階段が複雑に交差して複数の建物を経て登っていくところ、ジャック・タチですね。レオナール・フジタがネスカフェをフランス風に発音した名前の刑事シェ…