映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

フレッド・C・ニューメイヤー+サム・テイラー監督「ロイドの要心無用」350本目

1923年作品。 NYのFilm Forumというところで見ました。映画保存・振興活動をしているNPOで、1970年からずっと活動をしてるそうです。最近ロイドの映画を数本見たのですが、「ヒューゴの不思議な発明」の中にも、この映画のなかの、時計の針にぶら下がるロイ…

トッド・フィリップス監督「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」349本目

これも機内で見ました。12時間も閉じ込められてるような場合に、こういうおバカ映画はいいですね。 「ハングオーバー2」のほうを前に見て面白かった記憶があったので、これも迷わず見ました。なにがこんなにスリリングで面白いかというと、教師とか歯科医と…

ウォシャウスキー姉弟+トム・ティクヴァ監督「クラウドアトラス」 348本目

NYに向かうデルタのフライト内で見ました。こういうときに3時間の映画はちょうどいい。 エコノミークラスでも、8インチくらのタッチパネルディスプレイで、50くらいはありそうな映画の中から好きなものを選んで見られます。食事は相変わらずまずいというより…

荻上直子監督「めがね」347本目

心地よい気もするけど、なにか違和感がある。 これを見てあかるくたそがれた気分になるくらいなら、一泊二日でもいいから与論島とか宮古島とかに行きたい。毎朝毎晩スーツ着てぎゅうぎゅう詰めの電車に乗って、ときどき会社辞めようかと思ったりしながら、が…

ジョン・フォード監督「馬上の二人」346本目

1961年作品。オープニングが好きだな。 西部劇らしい明るくて壮麗な音楽がスローダウンすると同時に、おおらかな町の風景が現れる。 わくわくする劇が始まりますよ、という感じ。「大草原の小さな家」みたい。 そして、ジェームズ・スチュワートが悪徳保安官…

ソウル・ディブ監督「ある公爵夫人の生涯」345本目

格式だかなんだか知らないけど、大変だなぁ、公爵とか公爵夫人ってのは。 男も女もカツラ被って盛りまくって…、全部脱ぎ捨てたときの姿が現代映画と同じなのが不思議に思えたくらいです。 それにしても衣装やインテリアの美しいことったら。 キーラ・ナイト…

工藤栄一作品「忍者秘帖 梟の城」344本目

冷徹な忍者の世界と、その中での復讐や愛情を描いた、司馬遼太郎の小説の映画化。 クールで美しい高千穂ひづるは、最高に「ざーます」言葉が板についてるなぁ。 魅力的なそのころの役者さんをたくさん見られてうれしいけど、演技が忍者マンガみたいで、画面…

曽根中生監督「天使のはらわた 赤い教室」343本目

1979年の日本映画、というか日活ロマンポルノの傑作と呼ばれている作品。 つってもレイプを撮影したビデオが裏で出回って、自殺未遂、その後何人もの男にもてあそばれて、落ちるところまで落ちていった女の話、ってそれ犯罪被害者以外の何ものでもないでしょ…

ロブ・ライナー監督「最高の人生の見つけかた」342本目

「恋愛適齢期」につづいて、手術着のジャック・ニコルソン。 主役のふたりの人生の重ね方が充実してるから、というのもあるだろうけど、テーマに負けない映画でした。 しかしタイトルと設定を見た時点で想像したことを、それほど超えてはくれなかったかな、…

ナンシー・マイヤーズ監督「恋愛適齢期」340本目

ダイアン・キートンとジャック・ニコルソン、人間関係が入り乱れたり熟年の恋愛関係が描かれたり…何も知らずにウディ・アレン作品かと思って見てたけど、違ったんですね。自分の恋愛を脚本にして舞台にするところまではいい感じに皮肉っぽかったけど、結末は…

ミヒャエル・ハネケ監督「白いリボン」341本目

今より少し昔、ヨーロッパの小さな町で、一見素朴な人たちが一見平和そうに暮らしています。そこには冷酷な領主と何も言えない使用人たち、厳格すぎる親たちとはけ口をもたない子どもたちがいて、事件が1つ、また1つ、と起こっていきます。 誰かがつまずい…

ニール・ジョーダン監督「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」339本目

1994年の作品だけど、出演者もなにも知らずに初見です。 トム・クルーズ演じる金髪のヴァンパイアがブラピ演じる栗毛の若者をヴァンパイアにする。 彼らは美しい少女キルスティン・ダンストも仲間にして3人で暮らすが関係に亀裂が生じ…というストーリー。 …

英勉「ハンサム・スーツ」337本目

2008年作品、もう5年前か。 主役の啄郎と本江の、パステルカラーのダサファッションがとっても可愛い! プクプク、つるつるのお肌のこの二人の満面の笑顔が、この映画の中で一番すてき。 いや、美しい人たちのカラミもすてきだけど。 というか…美しいのはい…

武内英樹監督「テルマエ・ロマエ」336本目

DVDがまだ人気がありすぎて届かない、という時期にもう地上波で放送しちゃうんですね。宣伝含みとはいえ、ありがとうございます。面白かった。 けど、冗談っぽさはマンガの方がちょっと上かな。初めて読んだときの衝撃は「聖☆おにいさん」に近いものがあった…

ポール・W・S・アンダーソン監督「エイリアンvsプレデター」338本目

日本でいう「ゴジラ対キングギドラ」のような、二大怪物映画。(大胆すぎるまとめ) 人間が考えだした架空の怪物どうしを戦わせるなんて、闘牛のようで人間って野蛮だなぁ。 エイリアンがきもちわるいといっても、なんか、ハンズで買いそろえた清潔な材料で…

ガス・ヴァン・サント監督「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」335本目

1998年作品。冒頭から引き込みますね。無駄がない。脚本家と監督の頭が情緒より理性に傾いてる、合理的ってかんじです。 スカっとする快さがあります。最初に不良天才少年を見つけたスウェーデン系の教授。一見堅物だけど内側がものすごく熱い、どこかで見た…

スティーブン・ダルドリー監督「リトル・ダンサー」334本目

2000年に製作されたイギリス映画。サッチャー氏の訃報を受けて、彼女の政権時代の労働者たちのことがよくわかる映画ということで借りてみました。 テレビドラマっぽいなと思ったら、これもBBC。T.REXの曲がこれでもか、これでもか、と使われた映画。 冒頭のC…

岩井俊二監督「Love Letter」333本目

1995年作品。 これが岩井俊二の映画デビュー作なのか。 叙情派だなぁ。じわーっとくるなぁ。ジブリの世界のようでもあります。 登場人物たちは、胸に思いをいっぱい溜めてるんだけど、感情をあらわにせず、淡々、というより、おそるおそる暮らしてる。だから…

ジョン・スタージェス監督「OK牧場の決斗」332本目

1956年作品。 小林旭の歌が始まりそうなイントロ、でも歌い方は尾藤イサオだった…って言っても若い人にはわかりませんね。 日本のロカビリーのおおもとは西部劇だったんでしょうか。出てくる人たちが大変な乱暴者ばかりなのは、日本の任侠映画と同じです。新…

ミヒャエル・ハネケ監督「愛、アムール」331本目

この映画が退屈だと思う人がいたら、まだ愛を知らないか、苦悩を知らない人なんじゃないだろうか? 老々介護の映画はたくさんあるし、ストーリーに新しいところは何もないけど、それをどう描くかというところでこの監督は天才だと思いました。これは介護の映…

五社英雄監督「吉原炎上」330本目

1987年か、もう25年も前の作品なんですね。名取裕子が初々しいです。ほかの女優さんもみんなキレイだし人情味があって魅力的。 しかし日本には昔から、女を財産として扱う歴史があって、(男も下級侍が切腹するのが当然のようなところがあったり)女性がみんな…

レオス・カラックス監督「ホーリー・モーターズ」329本目

ベッドで男が目覚めて、壁紙を破ってドアを開けるとそこは人生という名の(←ここ私による脚色)映画館。 映画のなかでは、朝どこかの家で起きて、巨大なリムジンのお迎えの車に乗って、それから指示に従って9つの「アポ」を遂行していく。アポは汚れ役ばっ…

ロバート・マリガン監督「アラバマ物語」328本目

1962年作品。勘違いしてました。デヴィッド・ボウイとかドアーズとかがカバーしてる「アラバマ・ソング」が使われてる映画だと思ってた。なんかエキゾチックで派手で美人女優が出てるのかな、と。全然違いました。「12人の怒れる男」みたいな陪審員もの、…

マーティン・スコセッシ監督「ヒューゴの不思議な発明」327本目

去年の映画。メリエスを見たのはヒューゴの影響か?という話が出たので見てみた。 ものっすごい全面3DCGで、目が疲れそうなくらい、広い画面いっぱいの複雑な風景全部にピントが合っていて、2D画面で見ても酔いそうです。感想:最新型「ニューシネマパラダ…

ビリー・ワイルダー監督「サンセット大通り」326本目

1950年作品。これもずっと見たかった1本です。 理由1:大好きな怪作「マルホランド・ドライブ」がこの映画のオマージュだから 理由2:巨匠ビリーワイルダーの名作と呼ばれる作品だから 理由3:今までに見たこの監督の作品はみんな暗いけど、コメディの巨…

エリック・ブレヴィグ監督「センター・オブ・ジ・アース」325本目

とっても3Dな映画ですね。 テレビでもちろん2Dで見ましたが、無駄にヨーヨーを振り回したり、坑道がジェットコースターになって一気に降下したりします。私はこむずかしい映画も見るけど、ハリポタやアバターを劇場で見る人間ですから堪能しましたよ。最近…

平川雄一朗監督「ROOKIES 卒業」324本目

漫画もドラマも見たことないので、この映画だけ見てもわからないことが多い、というか、「最終回スペシャル」であって初めて見る人のための説明すらなかったです。。 野球のことあまりよく知らないこともあって、かなり流して見てしまいました。ドラマのファ…

番匠義彰監督「抱かれた花嫁」323本目

1957年作品。 とてもよく作られた映画です。 ストーリーもきれいに伏線を仕込んであるし、浅草の劇場や日光の名所、楽しみをたっぷり盛り込んだおなかいっぱいな映画。浅草の寿司屋の看板娘を中心に、寿司屋+ストリップ劇場を舞台に、母と歌手、脚本家=長…

中村義洋監督「チーム・バチスタの栄光」322本目。

面白かった。医療現場の、人間関係でなく技術的なミステリーというのは、それだけで未知の世界。 テレビでもやってたというので見てみたら、映画のほうが先なんですね。 竹内結子に阿部寛、田口浩正に佐野史郎、平泉成に國村隼、というテレビドラマにありそ…

セルジュ・ブルンバーグ、エリック・ランジ監督「メリエスの素晴らしき映画魔術」321本目

メリエスの「月世界旅行」といえば、世界初のSF映画の制作者として知られています。この映画では彼の生い立ちや、現存する初期の作品を紹介しつつ、90年代に発見された手彩色の「月世界旅行」を人力とテクノロジーで、非常に傷んだ状態から上映できる形へ…