映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

新藤兼人監督「狼」49

1955年作品。戦後さまざまな理由で失職して、まったく仕事が見つからない中年男女が生命保険の勧誘の仕事を始める。ノルマは6ヶ月の間に500万円分の契約を取ってくること。6ヶ月目に差しかかり、いよいよ食い詰めた5人は思い余って強盗を計画する・・…

松林宗恵監督「社長太平記」48

1959年作品。 森繁久彌の社長を小林桂樹や加東大介が取り巻き、三木のり平が笑いを、淡路恵子が”お色気”をそれぞれプラスするという基本設定の”社長”シリーズが56〜70年の間に33本も製作されたそうです。いわゆる日本の高度成長期のサラリーマンの姿がよく…

プレット・モーゲン、ナネット・バースタイン監督「くたばれハリウッド」47

2002年作品。これは、この間見たばかりの「ローズマリーの赤ちゃん」、「チャイナタウン」のほかにも「ゴッドファーザー」「コットンクラブ」等々、パラマウントで多数の名作、ヒット作を”監督”でなく”プロデュース”したロバート・エヴァンスの自伝を映…

黒澤明監督「酔いどれ天使」46

1948年作品。勢いのある若いヤクザが結核でもう長くないことを知る。女に逃げられ、最後まで守ってくれると思っていた兄貴分に裏切られたとき、彼は自分を救おうとしてくれた町医者のために・・・。「素晴らしき日曜日」が1947年、「野良犬」が1949年なので…

ロマン・ポランスキー監督「ローズマリーの赤ちゃん」45

1968年作品。 この映画は、最初に就職した会社を辞めて家でウツウツとしてた時期に、WOWOWをつけるといつもやってて、ノイローゼになりそうなくらい見たという漠然とした記憶があって、世にも奇妙で恐ろしい映画だときつく刷り込まれてしまっている、そんな…

松本人志「しんぼる」44

2009年作品。 へぇ〜。こんな映画なんだ。 面白かったですよ。ドリフ、ひょうきん族、ガキの使い、などなどを見て大笑いしていた子どもの頃の気持ちになって見ると、楽しめるのではないかと思います。Amazonで感想を見ると、失敗作とか難解とか書かれてるけ…

黒澤明「野良犬」43

今日のキーワード「野良犬って結局誰のことだろ?」1949年作品。 新米刑事(若き日の三船敏郎)が満員のバスの中でピストルをすられてしまう。彼はとりつかれたように、すられたピストルを探して裏世界をさまよう。売人が捕まった後も、ピストルを借り受けた…

松本人志監督「大日本人」42

別にファンというわけでもないし、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」はどっちかというと好きじゃないんだけど、NHKBSで松本人志スペシャルをやるというので、なんとなく見てました。そしたら彼が落語好きで、中でも桂枝雀がベストっていうところに…

デビッド・フィンチャー監督「ソーシャル・ネットワーク」41

2010年作品。ついこの間上映されたばかり。 IT業界のすみっこに長くいたし、インターネットのコミュニティは昔から好きで参加してきたほうなので、この映画は見ないわけにはいかないと思ってました。私の周りでもこの映画を見た人は多いのですが、「見なくて…