2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
世界きってのロマンチストな監督(と私は思っている)が戦時下の恋や家族を描くとどうなるのか。不思議な音楽映画、なのかな。男女が出会った場面の次はもう結婚式だ。ミュージカルやオペラみたいに、解説で「物語が大きく動き始めるのは20年後のことでした…
ポランスキーの映画にヒュー・グラントが出てる。何というありえないことだ。船のトイレで倒れていたのはやっぱり、現ポランスキー妻のエマニュエル・セニエだ。彼女がヒュー・グラントをバーのカウンターで罵倒している。おかしい…。気の利いたトークでもし…
グロリアが通うダンスクラブは、中高年の出会いの場なんだろうか。毎回わりと積極的に男性に声をかけるグロリア。笑顔がチャーミングな初老の女性です。夫や妻と別れたり先立たれたりして独身の人たちって、この年代だとどれくらいいるんだろう。素敵だけど…
信じられないくらいお洒落で美しい高齢女性たちがじゃんじゃん出てきます。 「お金があるからできる」って感想に書いてる人が多いけど、彼女たちは多分、若い頃に買い集めたものを使いまわす知恵とセンスを持ってる。ストリートスナップを撮られる人の中には…
「おかしな」は「mad」なんだ。笑える!というんじゃなくて、どうかしてる、金の亡者になっちゃってる、というニュアンスかな。 CGもない時代なのに危険をかえりみないアクションの連続、バラエティに富んだ登場人物…と楽しいけど、あまりに人間ドラマがなく…
この監督の作品はずっと公開すぐに劇場に見に来てるな。 前作の「ジョン・F・ドノヴァン」がなんとなく監督の初期の集大成というか一区切りのように思えていたので、今回は次の時代の始まりのつもりで気楽に見ることができました。 主人公たちは30歳。女は…
今村昌平の作品を見るのは久しぶり。集中して映画を見始めた頃に衝撃を受けた作品がいくつもありました。この作品は「山さん」(太陽にほえろ!での役名)が悪者なんだ。冷静沈着なあの山さんが…。このとき32歳、まだいい人にも悪い人にも見えない。 今村昌…
変な映画だったなぁ。知らずに見たらアキ・カウリスマキ監督の作品だと思っただろうな。 登場人物が全員、顔が白塗りになってる。中盤で登場する、処刑された若者(首からずっと縄を下げてる。ずっと話しかけてくるけど言葉が通じない)も同じ白い顔をしてる…
原題は「爆弾」。タイトルが「スキャンダル」でポスタービジュアルが3人の美人キャスター、これじゃまるで彼女たちの社内不倫の映画みたいだ。この映画のテーマはセクハラなのでスキャンダルって言葉とはニュアンスが違う。日本で上映したところでセクハラが…
<ネタバレもちろんあり注意!> 早速見てきましたよ。まっさらな状態で予約したのでIMAXじゃなくてMX4Dで見てしまいました。IMAXいいけど私は目があまり良くないので、テーマパークみたいにドカン!とかぷしゅー!とか楽しませてもらえて良かった、のではな…
この映画の「ブラックホールの本棚」の場面も、一生残る場面だったなぁ。 だけど最初に見たとき私は、「あと一歩」みたいなことを書いてた。もう一歩進んだところにあったと私が感じたのが「メッセージ」で、そこから原作を読んで現代中国SFも読み始めた。人…
前にも見たけど、「テネット」の公開(明日からだ!)に先駆けてやたらみんな見てるので(だってIMAX上映中だから)私も見てみることにしました。家でだけど。 前に見たのはもしかしたら飛行機の機内とかだったかもしれない。あまり細かいところを覚えてない…
この映画なんで借りたんだっけ? 残酷さではタイトル負けしていて、面白さもわからなかった…。 こんなの感想といえるのか?と思いますが、見たぞという記録を残しておきます。 世界残酷物語(字幕版) メディア: Prime Video
ちょっとびっくりするくらい美しい画面。と思ったら撮影監督はウォン・カーウァイの一連の作品の撮影監督だったクリストファー・ドイルですって。オダギリジョーってどんな映画を志向する人なんだろうと思ったけど、まずこういう美しさをとても重視する人な…
1961年のフランス映画。 独特の美意識の横溢する世界。日常の生活の泥臭さが存在しなくて、登場するのはすべて美男美女でお金持ちで、ミステリアスで少し病んでいるけど純粋。ちょっと大人向けの少女マンガみたいな世界です。 だいいち、主人公の男が登場す…
コロナのせいで世界一周に出かけられなかった腹いせじゃないですが、見てみることにしました。186分もあります。 「イントロダクション」という最初の章ではメリエスの「月世界旅行」やロケット打ち上げがゆっくりと収録されていて、なんとなくディズニーラ…
宇宙創生の壮大なスペクタクルを描いた美しい子どもたちの映画だった。 原作のマンガを描いた五十嵐大介がこのあいだインタビュー映画に出ていて、私がなぜか韓国版を見てしまった「リトル・フォレスト」も彼の作品だと知ったので、この映画も見たくなりまし…
これもまた真実の記録。www.apricotlanefarms.comを夫婦で作った夫のほうがもともと映像の世界の人だったので、撮り溜めたものを映画化したもの。亡くなってしまった、シャーマンめいたアランという自然農業家の考えに従って、「シムシティ」みたいに、ある…
ドキュメンタリーのdocumentっていう英単語は動詞だと記録するという意味だ。ただ撮るのが本来のドキュメンタリーだと思うけど、この映画ほどひたすら事実を記録したドキュメンタリーって見たことないです。記録した事実を監督の考えに従って並べ替えたドキ…
この映画見るのは2回目。1991年って29年も前の映画なんですね。この頃の舞台ってきっと熱気があって面白かっただろうなぁ。今回もとても面白く見ましたが、優しいというより「12人のめんどくさい日本人」ですよね。それでもこれだけ徹底的に本音をぶつけ合っ…
とても美しい、古びた木造の小学校の校舎と、校庭を取り囲む山の紅葉。 落葉の前に本当に雪が降ったんですって。 最初からこれはあまりくっきりとした起承転結のない映画だろうと思ったら、その通りだった。若い監督が好きな俳優に片っ端から声をかけたんだ…
これもまた、ミニシアターのクラウドファンディングの特典。 ここまで若い監督(または今メジャーになった監督の若い頃)の作品を見てきて、いまさらのように、ミニシアターをサポートするということは、これから世に出てくる新しい監督やさまざまなスタッフ…
これもミニシアターのクラウドファンディング。3つに分かれていて最後に各エピソードが収束するという「トリコロール」青白赤みたいな構成になっていて、とても面白かったです。 深田監督の作品は、「よこがお」「淵に立つ」「ほとりの朔子」を見てる。時系…
これも、ミニシアターのクラウドファンディングの返礼品。 1本だけ異質な、手書きアニメーションの英語作品です。 とても味のあるイラストで、色合いも独特。濁った彩色にところどころ蛍光色が混じる。登場人物の名前がグレイとバイオレットとブルー。若くて…
濱口監督は「ハッピーアワー」を見たのが初めてかな。5時間もある映画を劇場で見たなんて、私にしては根性がありました。あの映画にはびっくりした。素人みたいな人たちが演じるでもなく演じてるから、普段の生活の中みたいに、キスシーンを見てると照れる。…
真利子監督はもともと短編映画などを作っていたらしいけど、その後東京芸大の大学院に入って、卒業制作としてこれを作ったそうです。今までに見たこの監督の作品を振り返ってみると、「宮本から君へ」は意外と好きだったけど、だいたいいつも私にはバイオレ…
ミニシアターのクラウドファンディングの返礼ライセンスのうち1本。 インディーズ映画だけど、全体的に本気度が高いです。ハメルンの笛吹きが実際に起こった事件で、失踪した子どもの一人が現代の東京に現れて女の子を巻き込んだ闘争が始まる、という設定も…
私はこういう映画が好きだし、こういう映画を作る人たちが好きだし、こういう映画が好きな人たちが好きだ。(こういう映画が嫌いな人の中にも、好きな人はたくさんいるけど) 楽器をやったことがある人は全員、こういう「全く弾けない状態で生の楽器を鳴らし…
大分出身なので、「アルゲリッチ音楽祭」というものがあることは知ってたけど、どういう人なのか全く知らなかった。体の中に豊かで強い音楽を持っていて、素晴らしいピアノでそれを表現する人だ。ピアノの天才って、数十億もいる人間の中にはたまにいるけど…