2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧
びっくりした。すんごい極彩色(=テクニカラー)のフリーク映画じゃないか。 ちっちゃい大人が大勢出てきて、着飾って超楽しそうに行進したり、丸くなって踊ったり。 いろんな人たちが仲良く暮らす、この世でない楽園。 ちょっと太りぎみで美声のジュディ・…
ゾクゾクするなぁ、キューブリック。最高に胸くそ悪い、マッチョで下品なのにみょうに端正で説得力のあるハートマン教官。 デブで運動神経のにぶいパイル、いじめられて目がどんどんイっちゃって、予想できた結末を迎える…でもここまでで、わずか30分。そこ…
久々に新藤兼人作品を見ました。 さすが、納得の新藤クオリティ。ふつうの人の無言のたたかいを描き続けてきた監督の、静かな怒りや痛みが見ているものの心にまっすぐ届きます。この映画では、警察や役所の「お役所仕事」のはざまに落っこちて、消えてしまっ…
ふうーん。とてもひねくれた、ヨーロッパ大陸的なウィットとか、ラテン中年男性の果てしなき性欲とか、そういう普段見慣れないものがたくさん詰まった、かぐわしい映画でした。追っかけて追っかけて、ちっとも愛してもらえないふびんなお金持ちの中年男を演…
カナダとオーストラリアの合作映画らしい。 同じタイトルの映画がいくつもある中で、これは3作目。1、2作目の平均点は35とか45という悪さなのに、その次が作られたのも不思議だけど、この3作目はそれでも平均点65なので良い方なのでしょう。 オゾ…
リドリー・スコット監督の、ブレードランナーの流れの「異世界」大阪と、ゴッドファーザーや極道映画の悪党ファミリーの世界が絶妙にブレンドされた娯楽作品。 どうしても松田優作の死にざまを別にして考えることができなくて、サトーが笑いながらチャーリー…
あー、切ない。 この映画は、1954年にビキニ環礁で水爆の灰を浴びた第五福竜丸の、ほとんどドキュメンタリーのような映画です。淡々と、普通の人たちのいつもの暮らしが描かれます。偶然仕事中に水爆を目撃し、灰をかぶっても、みんな顔がまっくろに焼けても…
テレビでやってたので見た。 私は元ネタの「ライムライト」が、いい映画だけどあまり好きじゃなくて、この映画にも少し先入観をもってしまったのですが、見てみたらよかった。思ったより面白く、心情的にも腹に落ちました。こっちの方が本家ライムライトより…
面白かったけどあんまりいい映画じゃない。 というのも、誰かに発注して作られた交響曲のように、「ここでこう出会い」「ここで一見幸せになる」「と見せかけて不幸の予感」「幸せの頂点がクリスマスイブに来る」「、と思ったら最愛の妻の死」「しかばねのよ…
1959年の作品。キネマ旬報ベスト10には入らない、つまりもしかしたら“駄作”なのかもしれないけど、すっごく魅力いっぱいですっごく面白い映画でした。この映画は、見た方がいい!佐藤允って、笑顔が渋いおじさん俳優だよね…?その若い頃の主演映画です。(…
1961年作品。 当時の東京の風景や、オフィスの様子、サラリーマンの生活を覗き見るようでわくわくします。 私が生まれる少し前、父がこんなサラリーマンだったんだな〜と思ったりして。しかしストーリーは黒くて苦い。これを見て藤子不二雄A先生は「笑うせえ…
「今年はあんまり映画見ません」宣言してから、けっこう映画館に行っている。ふしぎだ。 この映画は、同じ監督の「グエムル」が面白かったので見てみました。 主役級はハリウッドの人たちだけど、天才エンジニアの韓国人としてソン・ガンホ、その娘にコ・ア…
なんとなく集中して見られなかった。 見た目のイメージより重いテーマだし、「ここがダメだ」というところはなかったのに、なぜだろう。 アフリカで本当に起こっていること、っていうリアリティをほとんど感じなかったからかもしれません。吹き替えで見たと…
キューブリックの、185分の長尺作品。 ヨーロッパ、特に英国の香りやクセがぷんぷんと漂う、歴史もの、かつ、一人の男の栄光と凋落を描いた大河ドラマ、ビルドゥングスロマンです。あんまり成長しないけど。テートブリテンの、幅が4、5メートルもあって奥…
1963年作品。これもまた長い、172分。スティーブ・マックイーンは、目立ちたがりなスター。 ほかにも個性的な登場人物がたくさんいるので、この映画では出番は少ないですが、やんちゃで熱くて清潔な姿が印象に残ります。しかし、この映画は私にはあまり楽し…
やっとこの映画(DVD)が来た。 「見たい映画リスト」に追加してから、もう2年?? これは1961年作品なんだけど、この間見た1957年の「情婦」を思い出しました。 両方、ひとつの裁判を扱った白黒映画で、妻が法廷に立つ場面が中心になっています。 両方とも…
結末が意外な映画トップなんとかに載っていて、それ以来いつか見ようと思ってました。 ジャケットが強烈だけど、エスターちゃんとっても可愛いです(少なくとも冒頭は)。 お父さん役は、「17歳の地図」で優しいインチキなお金持ち役を演じてたピーター・サ…
なるほど、こういう続編を作ったのか。 面白かったけど。 アンディ・ガルシアの、いい男なのにチンピラっぽい、ジョントラボルタ的な魅力が光ります。 アル・パチーノは、こう年を取ってしまったか。若い頃の、憎悪をキレイな面の皮の奥に隠して絶対見せない…
パート1に続いて、こちらも名作でした。 暴力の加害者になることと、被害者になること。愛とその裏返しの憎悪。ファミリーという執着心。 人間の性と罪深さに深く切り込んで、見る人の心を打ちます。「復讐するは我にあり」のような、これほどの憎悪は病気…
前評判がよかったので、前売り券買って公開後すぐに見に行ってみました。 「世界にひとつのプレイブック」面白かったし。 しかしこの監督は、「どんでん返しにつぐどんでん返し」が得意というイメージではなくて、(参考:内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」)…