2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧
1970年のイタリア映画。 ジャンルイ・トランティニャンがイタリア語しゃべってる。口パクかな?ちょっと声が太い気もする。彼が演じるのは、ありていに言うと悪い男です。過去のひどいトラウマのために冷血な暗殺者になった・・・といっても、彼がそれで苦し…
ゴダールの二人目の妻だったアンヌ・ヴィアゼムスキーが書いた原作の映画化。 ゴダールの女性たちって素敵な人ばっかりだなぁ。最初の妻のアンナ・カリーナも三番目のアンヌ=マリー・ミエヴィルも、みな知的なクール・ビューティです。(ロジェ・ヴァディム…
同じ監督の「オール・アバウト・マイ・マザー」も割に複雑で、(なぜそう来る?)という不思議な構成の映画だったけど、この映画もとても不思議な作品です。 タイトルは原題のままだけど、映画のイメージから遠すぎるし、センスのいい映画だと予想できないの…
「私とクイーン〜ありがちな元ファンの話」 フレディの映画をやると聞いて、行くかどうか迷ったくらい、昔好きでした。映画はよくできてるけど、フレディがザンジバル生まれの移民でデザイン系でバイセクシュアルでエイズで亡くなったことはみんな知っ流ので…
愛のない家。愛のない家族。あまりにも、そのままなタイトル。 桐野夏生「柔らかい頬」の最後(ネタバレではないです)に、その後姿を消すことになる少女が、傷ついて、自分などどうなっても良いと思いながらふらふらと歩いているときに、犯人らしき人に声を…
面白かった。でもハラハラした。ケン・ローチ監督の作品は、最後まで息苦しく涙が出るようなのが多いので、このヤンチャ者たちがひどい目にあうのかしら、でもコソ泥ばっかりやってるからある程度は制裁を受けるのも予想のうち・・・など、複雑な気持ちで見…
この監督は、アルフォンソ・キュアロンの身内なのかな?彼の監督した「天国の口」の脚本を書いたりしてますが。 ガエル君とディエゴ君という二大メキシカン俳優がまた出てますよ。巨大なバナナの木々の下を、収穫した巨大な房を背負って小走りに行く小柄な「…
1983年の作品。2000本以上映画を見たのに、サム・ライミ監督の作品は多分これが初めて。避けて通って来たっけ私・・・。 低予算感たっぷりで作りがちゃちい感じが、今なら「カメラを止めるな!」の仲間、と言われそう。80年代スプラッターの“はしり”と言われ…
<ネタバレだらけ> 面白い・・・バンクシーって面白いよ。 これ、マイケル・ムーアのパロディだよね?“斬新で自由な才能のストリート・アーティスト”だの“世の中の不正を暴くドキュメンタリー監督”だのを、徹底的におちょくってる。。。だってMBW=Mr. Brain…
1994年の作品。 山口智子はあまりにも童顔で小さい女の子みたいにスレンダーなので、普通大人の女がやるとイタイことでも、彼女がなら「いたいけ」でいじらしく、痛々しさがつのります。ベランダに放置されて死んでしまう5歳の可愛い女の子みたいに。 緊縛シ…
アイスランドと日本の伝統文化の中にある、弔いのしかたや霊魂の存在の共通点に、監督が興味を持って作ったという、ほぼ純粋なアイスランド映画だそうです。地質調査で滞在中の日本人研究者たちが、真夏に増水した川を車で渡り損なった事件をヒントにしたと…
<ネタバレあり〼> 恐ろしく美しい、完成度の高い美という作りものの世界。おっとりした若いウェイトレスを可愛いと思って家に入れたら、彼女はだんだん自我の強さを表してくる。自分を見てくれないことの不満が、「毒親」みたいな独占欲として開花する。こ…
1988年の作品。この冒頭、最高じゃないですか。ヤング・ガンズがみんなめちゃくちゃいい男に映ってる。監督、撮影の皆さん、こんな風に俳優さんたちを撮ってあげてくださいよ! エミリオ・エステヴェス(地獄の黙示録のときのパパそっくり)もチャーリー・シ…
1977年のドイツ映画。まだ健在なデニス・ホッパーの、うさん臭さが嬉しい。で、この額縁屋ヨナタン、ブルーノ・ガンツなんですね?1944年生まれでこのとき33歳。にしては落ち着いてるけど43歳のときの「ベルリン天使の詩」ではさらに圧倒的な静けさがある。5…
2004年というと14年前。ウィル・スミス刑事のダチの小僧という役どころで、シャイア・ラブーフ が出てるが今やマッケンローで主役だ。意外と時間がたってる。 この映画はおよそ、ストーリーに関しては「見なくてもわかる」し、一日一本以上映画を見るような…
ブライアン・デ・パルマ監督って好きなんだけど、実はあんまり映画見てない。好きなのは「ファントム・オブ・パラダイス」だけかも? えっショーン・ペン!この赤毛のカーリーヘアの弁護士が?でも若干弱腰のユダヤ人弁護士に、確かに見える。ユダヤ人っぽさ…
1993年の作品。小説の翻訳を当時読んだ記憶があるけど、まだ私も小娘だったので、この中で語られる母の世代の苦労を見てひどく衝撃を受けつつ、 移民の彼女たちが「喜福会」という仲良しグループを作って麻雀にいそしむのに憧れもしました。最近は「クレイジ…
昔見たけど再び見てみた。 映画の冒頭から、村の歴史か何かかじっただけの牧師がダーバヴィル家の末えいという中年男に、彼の祖先について語る場面が出てくる。原作のタイトルは「ダーバヴィル家のテス」。何がダーバヴィル家のだ・・・。貧しさから抜け出そ…
ピーター・ボグダノヴィッチ 監督作品だけど、日本では未公開でソフト化もされてないようです。これは、だいぶ前に「BSプレミアムシネマ」で放送されたのを録画しといたやつ。見た人が少ない上に、おしなべて評価が低い・・・。 お高くとまった「上流階級」…
ディズニーらしい、つまり、夢があって冒険があって目が回るほどキラキラしてて、正義や倫理観が最後は必ず勝つ、そんな映画です。ディズニーランドみたいな。 私は楽しみましたよ。まさに「トゥモローランド」にいるような感じで「うわぁ!」がいっぱい。電…
1962年のイタリア映画。この監督の映画は「予告された殺人の記録」しか見てないけど、あれはよかった。この映画も、白黒なのに汗がムンムンするような中庭に横たわる死体から始まり、ラテン系の人たちにしかない「濃さ」を感じさせながら始まります。 いいで…
最初から最後まで誰も笑わない・・・北欧の映画かしら?とクレジットを見ると「スウェーデン、フランス」となってる。どういう状況で作られたんだろう。 この映画は、ロバのバルタザールがすごく可愛くて、アンヌ・ヴィアゼムスキーが暗すぎる美少女で目を奪…
<ネタバレあります> 1965年の日本映画。高度成長期のサラリーマンものですね。クレイジー・キャッツ結成10周年記念映画、と冒頭に赤字で大きく出ます。たった10年でこんな映画を作ってもらえる大スターってすごいですね。アイドル、とは違うけど。特殊技術…
<ほぼネタバレ> イタリアの現代戦争映画って、見たことないので新鮮です。濃い顔でイタリア語を喋る兵士たち。大バカ者と言われそうだけど、(イタリア人も戦争するんだ・・・)正しくは(イタリアにも戦争映画があるんだ)という驚きがまずあります。 第…
沖田監督好きだし、熊谷守一の絵も好きなんだけど、この映画はテンポがやたら遅く感じられる。私がいつも忙しくしてるからかもしれないけど、守一が歩いたりアリを観察したりするテンポより、音楽やセリフのテンポが早すぎるんだと思う。音楽のリズムで見て…
<若干ネタバレっぽいです> 「フランシス・ハ」でフランシス・ハを演じてたグレタ・ガーウィグの監督作品。 美しいシアーシャ・ローナンが、まだら染めの赤毛の、勢いがあるけど微妙に垢抜けきってない女の子を演じています。最初から下ネタ満載のガールズ…
2011年のアメリカの戦争映画で、舞台はグルジア(今のジョージア)の南オセチア地域。ジョージア行きたいんだよね・・・パラジャーノフが好きで旅行を試みたこともあるけど、外務省の渡航危険度3の地域があって会社の総務に諭されてしまい、まだ行けてませ…
「アメリ」の監督がその10年前、1991年に撮った作品。当時もこの映画わりと話題になってましたよね。ロックとかアートに興味がある人はみんな見てる、みたいな。(まんまと見逃してましたが) 今あらためて見てみて、グロいテーマだけど「コックと泥棒、その…
うわ〜、なんて古い映画なの。(1935年のスウェーデン映画) スウェーデンイェルムさんという没落貴族一家の大黒柱は科学者で、特許ライセンス収入で一家を養っています。特許が切れそうになっているので、ノーベル賞の受賞を毎年待ち続けているのは、金遣い…
もしやと思ったらやっぱりミシェル・ウィリアムズ。アンラッキーな妻を演じさせたら当代一の女優。でももう泣き寝入りはしない。今回は彼女が主役だ! 誘拐ものといっても、家族が大泣きして警察が物々しく家じゅうにいて逆探知して・・・という流れではなく…