2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧
佐藤正午はもう何十年もずっと愛読している作家なので、久々の映画化を楽しみにしてました。直木賞を受賞した「月の満ち欠け」よりこっちのほうが面白かった一方、複雑だし主人公が地味すぎて、まさか映像化されるとは。彼の小説に主人公としてときどき出て…
ルイス・ブニュエルってメキシコの人だと最近は認識してたけど、改めてプロフィールを確認したら、スペインで生まれ育って、パリに行き来しつつハリウッドへ移り、メキシコに移住したのは46歳の時だから割と後なのだ。いろんな資本で映画を作り続けてたんだ…
クロノスという言葉は、車の商品名だったり、会社名などいろんなものに使われているけど、元々はギリシャ神話の農耕の神様の名前らしい。錬金術みたいに、本当に命をつかさどる時計の存在を信じる人が昔からいたんじゃなくて、監督の創作なのね。現在のよう…
冒頭の中華の達人の調理のようすは、食べたくなるというよりただ見ていたくなるほど、見事。そこまでしなくても、というくらい手をかけて美しさも味のうちと考えるのが中華料理なのかな。原題は「飲食男女」…邦題もこのままで良かったかも?「恋人たちの食卓…
こんな昔の作品にもレビューが14個もついてるのが、日本の映画愛好家層の厚さじゃないかなぁ。レビュアーの先輩のみなさまに感謝です。 さてビリー・ワイルダー、このタイトルは監督っぽくない気がしてしまう。原題は「Five Graves to Cairo」、カイロへの5…
1982年のジョン・カーペンター監督「遊星<から>の物体X」では「完成度高い」って感想を書いてました。原題が「The Thing」ってシンプルで、期待が高まりますね。 こちらはプロデュースがハワード・ホークス。珍しくリメイクのほうが相当平均評点が高いけど…
これもずっと見そびれてたやつ。桜隊というキュートな名前の演劇団が、まさに原爆投下の日の広島に公演に来ていて、被災してみなさんお亡くなりになった…と聞いただけで切なくてたまらないですね。 彼らを直接知る人たちは証言者として実名で登場し、亡くな…
多分、ハバナに旅行したときに感動して、帰ってきてから片っ端から関連する作品を「これから借りる」に突っ込んだものだろう。ロバート・レッドフォードが、革命に巻き込まれるアメリカ人ギャンブラーとして登場するんだけど、彼が惚れた女の夫であるレジス…
これもずっと見たかった作品。評決、verdictということは判決ではなくて陪審員が全員一致で下す結論ってやつですね? 冒頭、ダリオ・アルジェントの映画みたいに真っ赤な装飾文字でタイトルが表示される中、今はもう見かけない「ピンボール台」をガチャガチ…
「作家、本当のJ.T.リロイ」って映画を見て、事実は小説より奇なりだな~と思って”J.T.リロイ”名義の本を2冊読んで、やっとこの、偽ってた時代の映画にたどり着きました。本2冊もこの映画も、当然ながら絶版。本は図書館の書庫から引っ張り出してもらい、映…
アガサ・クリスティ原作の映画をこのところまとめて見てて、これも数十年ぶりに見ます。 「ミステリ~ナ~ハァ~イル」っていうサンディの歌があったけど、あれはこの映画のプロモーションだっけな。ジュディ・オングの「魅せられて」も映画のCMだったっけ。…
楽しみにしてたんだけど、テレビ編を見てからもうだいぶ経つので、登場人物やストーリーをかなり忘れてしまった。冒頭で「今までのあらすじ」とかやらないのね、この作品は。公式サイトを見ても、名前の読み方が数人しか思い出せない。。。 まあいいだろう。…
U-NEXTの「この映画を見た人へのオススメ」で出た。この斬新な難しいのかバカなのかわからないタイトル。なぜか「死霊の盆踊り」を思い出して「快楽の漸進的盆踊り」と連想してしまうけど、どんな問題作なんでしょう、アラン・ロブ・グリエ先生。 アニセー・…
西部劇は苦手だけど、名作と言われてるらしいので見てみる。 一番気になったのは、砂漠の真ん中にいるベン髪の中国人の存在…。辮髪は元々中国北方民族の髪型で、清の時代(1616-1911)には国土全体に強制したとか。一方のアメリカ西部開拓時代は1860-1890年あ…
ウィリアム・ハートいいですよね。優しげでちょっと気弱そうで。一方の白いドレスの女、キャスリン・ターナー、女性の私から見てもドキドキするくらい綺麗です。豊かなブロンドの髪、ものうげな表情、真っ白いシルクみたいなシャツドレスの胸を大きく開けて…
高橋一生と蒼井優はスパイの夫婦を先に見てしまったけど、なんとなくこういう設定もありえなくもない。絵画教室に通っていたときに来たヌードのデッサンモデルさんはきれいだけど不思議な存在だった。友達が乳がんになったときに、人工乳房やパッド入り下着…
ジョージ・クルーニーとマーク・ウォルバーグだから辛くなるような深刻な戦争映画ではないはず。監督は「世界にひとつのプレイブック」や「アメリカン・ハッスル」だし。と思ったけどけっこうキツイところのある作品だった。アメリカ軍から武器を与えられて…
不良になる自由。ということを考えてしまった。 転入してきて、いきなりこんな暴力を浴びてしまったら、迷う間もなく、主役のセルゲイみたいにするっと、窃盗恐喝売春あっせんの道に入ってしまうだろうか。 なんの脈絡も背景も語られないけど、最初からそこ…
「IT」シリーズを続けて2本見たので、ムスキエティ監督の長編デビュー作を見てみることにします。しかもギレルモ・デル・トロ製作総指揮!VODは便利だ。 そうかこの作品にすでにジェシカ・チャスティンが出てたんだな。「ゼロ・ダーク・サーティ」や「女神の…
<結末にふれています> わりと冒頭すぐにグザヴィエ・ドランが出ててびっくり。ホラーで予想しないキャスティング。(いいけど驚いた。そしてあっという間に犠牲に) 1作目と2作目のキャストを照合するのがなかなか大変で、”まとめサイト”で照合してしま…
ここ数年ホラー映画が見られるようになってきたので、これも見てみます。 これは怖いなぁ。なんでかというと、変幻自在で、子どもたちの特質、それぞれの想像力に合わせて、その子が一番怖がるものをもってきて、一番嫌な形で脅かすから。 この悪は人間的だ…
桃井かおりと岩下志麻、真骨頂だなぁ。森田健作、若いなぁ。(桃井かおりと1歳しか違わないのに、現在の桃井かおりは若すぎる…さすがSK-Ⅱ…) この作品は松本清張自身が脚色もしたらしい。あて書きしたのかと思うくらい、それぞれの登場人物のアクが際立つせ…
前に見たとき、複雑な構成(イントレランス方式)で失敗してるなーと思った記憶もありますが、けっこう好きだった。VODで心置きなく早回しや巻き戻しをしながら、通しで2回見ました。そしたらさらによかったです。愛と平等と闘争と生まれ変わりの、壮大な神…
なにも知らずに映画を見るのはラッキーだ。この映画は、最初は空軍パイロットの映画かぁ、そんなに面白いもんかな、と思ってたので、途中からマーキュリー計画が立ち上がってNASAのロゴが出てきたりしたあたりから急にテンションが上がってきました。不思議…
<ネタバレあり> ニコラス・ケイジとサム・ロックウェルが好きで、彼ららしい演技をしてる作品なので嫌いになれないけど、トリックはまぁやっぱりなという感じでしたね。14歳のアンジェラが無邪気すぎてワザトらしい。。。中年男がこうあってほしいという初…
「キャロル」がすごく良かったのでこれも期待して見ました。 画面が暗くて見づらいなぁ…やっぱり映画って真っ暗な映画館で見るように作られてるのか。暗さのほかに、時系列がちょっとわかりづらかった。ローズとベンの時代は白黒vsカラーだしわかりやすいけ…
なんでこんな大雨が降って、なんでこれほどの洪水なのか?という話は全然わからないけど、なぜか強盗犯が洪水の中を逃げていて、その洪水がすごくリアルなのはわかりました。 プールの中にセット組んだんだろうか?川の中でロケしたんだろうか?と思うくらい…
続かれてしまったので止むなく?続けて見ます。 預言者のおばちゃんがどうも違う人みたいだと思ったら、2作目のあとでグロリア・フォスターさんは亡くなってたのね。3作目ではまず「見た目が違うでしょ」って台詞があったな…。 ますますザイオンの軍隊はイン…
<結末について触れています> どこへも行けない3連休、明るいうちからハイボール飲みながら3部作の2つめ(2003年)でも見る。来年の公開作にモーフィアスが出ないのは、兄弟が姉妹になったことと関係があるのかなぁ… なんか、いきなり冒頭の乗り物の造形や…
原題は、「全能ではない神が創造した子どもたち」と障がい者のことを表したもの(ググって調べた)。愛じゃなくて彼ら自身がテーマなんだけど、邦題は問題を抱えた二人の愛の物語になってる。同じといえば同じだけど、捉え方が… とにかくこの主役のマーリー…