2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧
カンフー映画に比べればノワールかもしれないけど、昔の日本の娯楽ヤクザ映画みたいで楽しいよ。 「仁義なき戦い」の、仲間。(なんか、戦闘シーンの音楽の使い方が、同系統な感じ)チョウ・ユンファのちょっといかつい顔構え、レスリー・チャンの優しい美青年…
昔の文芸映画のような映画でした。 好きになってはいけない人を好きになってしまったけれど、大切な人のためにその恋心を抑えて生きていく人たちの物語。嫉妬と自信のなさと、疑い深さのせいで、誰も幸せになれない。 でも、とても清潔な印象のある映画です…
3作の中では、一番日本が身近であろうと思われる監督です。 日本=ゴジラとか、日本=狭いアパートというだけでなく、宅配ピザを食べながら引きこもっている人が地震に遭遇する、ということまで想像を巡らすことができる。宅配の寿司といえば普通は寿司桶に…
オムニバスなので、3作で1枚。この監督は、かなりヒューマンな監督なんだな。東京の狭いアパートで若い子たちはお金もなく、こういう暮らしをしていて、がんばっていても心に隙間がスッカスカに空いた子がいる。たくさんいるというより、特定の一人の女の…
レオス・カラックス監督が、日本の好き者たちに乞われて作ってしまったゴジラ映画。 ホーリー・モーターズで強烈な印象を残したメルドが、2008年にもう登場していたとは。しかも、銀座に!! 日本のイヤな感じなところを、フランス発の怪獣に踏みつぶさせて…
最近まじめな作品が続いてたので、おバカ映画を作ってくれて嬉しい! 二枚目だったはずの長谷川博己と、素より多分弱っちい星野源の“顔芸”が最高。 二階堂ふみは、大物感がありますねー。 國村隼は貫禄と包容力たっぷり。「燃えよドラゴン」の黄色ジャージを…
映画っていう一区切りの時間の楽しみを、監督の考えでどこまで広げていけるか、がんばって実験してるかんじ。 かつ、その実験はとても人がいい。イジワルじゃない。「うっかり」や「ついつい」を許容してくれる。 伏線いっぱい張ってあるけど、丸見え。いか…
すごい耽美の世界。すごい完成度。ずーーーっと見たかったので、やっと見られてとても嬉しいです。 全編、英語なんですね。フランスとイタリアの合作でオーストリアが舞台なのに。 原題は「The Night Porter」だって。なんて地味な。 確かにMax氏は夜のポー…
この監督の作品は、少年時代の荒削りなものもけっこうソフト化されてて、レンタル屋で見かけるとつい借りてしまって後で「う〜ん」と思ったりするんだけど、これもその手かなーと思いながら、やっぱり借りてしまいました。内容は、グラビアアイドルのイメー…
タイトル借りしたときは、ラブロマンス系の映画かと思ってました。冒頭からきわめてクラシカルで、びっくり。つぶやくようなナレーション、ゆったりと動き続けるカメラ、コントラストの弱い、やわらかい白黒の画面。 映画を見てて、真剣にストーリーを追うの…
演技は棒読みぎみで、みんな普通の人っぽい。 でも私たちも、抑揚なくしゃべってたよな、実際は。 気持ちばっかり先走って、何もうまく言えなかった。好きな人に会いたいっていうだけの理由で部活を始めたり、努力すればオリンピックに行けると思ったりした…
エル・スールというのは「南」という意味だそうです。 これを見ると、同じ監督の1つ前の作品「ミツバチのささやき」の意味が少し深くわかるような気がします。 社会派であり、叙情派でもある作品。おそろしい出来事を美しく描いた芸術的な絵本のようです。…
なんとこの監督は「アラバマ物語」を製作した人なんですね。昔から社会派! わりと面白かったけど小粒な感じでした。 141分もある映画だけど、テレビでは100分くらいに短縮されていたようです。
1925年のサイレント映画。 90年近く前のSF映画だけど、未来ものではなくて、「恐竜は生きていた」という設定。 ジュラシックパークのように「残っていた細胞から、絶滅した生物を復活させた」のではありません。 チャップリンやロイドみたいな、顔を白く塗っ…
1959年作品。 冒頭で流れる、かの有名なテーマ曲を聞いてて、これは西部劇がベースなんだなと思いました。 でも、この頃の日本映画にいつも出てくる豪華なキャバレーは西部劇には出てこないから、また別の洋画の影響なんだろうな。 おそらくこれは当時の”ト…
この映画の原作を予約して読んだくらい、ジョナサン・サフラン・フォアというこの作家には注目してて、映画化された「僕の大事なコレクション」の原作(タイトルは「エブリシング・イズ・イルミネイテッド」)は人生が変わるほどの衝撃を受けた作品です。 だ…
行ったことのないフィンランドという国で、失職するということがどれほど重いことなのか、想像できません。 この人たちが「ニーチェの馬」みたいになったらどうしよう…私の大好きなカティ・オウティネンさんが、ゆでるじゃがいももなくなってしまったら…など…
ソフトの在庫が少なくてなかなか見られなかったんだけど、やっとレンタルできました。 ミアファローがまだ若い。1986年というと、27年も前ですね。「それでも恋するバルセロナ」とかの最近の作品にはない、ちょっと切なくなるような、甘くやさしい憧れの世界…
役者さんたちの演技はみな素晴らしいし、ストーリーも単なる賞金稼ぎではないし、渡辺謙の最後の表情は最高だった。 でもなぜか、見慣れた人たちのいつもの素晴らしい演技、と感じられてしまって、目を見張る驚きをあまり感じませんでした。
これはおもしろい。 整形はしないけど、なぜかどんどんキレイになっていく藤山直美の物語。 別府の人たちの、みんな何かチンピラっぽいところが、あまりにも自然に腹に落ちる。 開けっぴろげで、いいかげんで、人なつこくて、スケベで、やさしくて、中途半端…
1956年のアメリカ映画。昔の未来映画って、なんともいえないおもむきがあっていいな。 この映画は、なんとなく「月世界旅行」とかと同列に覚えていたので、まさかこんな最近の(つっても60年前)カラー映画だとは思わなかった。ゴジラより後! これを今見…
最初の15分でおおかたの筋がわかるけど、それで傑作ってこともある。 でも、この映画はそれに加えて、ロバートレッドフォードが欠点のないカッコいい男すぎてつまらない。 いいところもたくさんある。 自然が美しく、馬が美しく、スカーレットヨハンソンが…
昔見たけど、ほとんど覚えてないので見直し。Blu-rayのおかげでとってもキレイです。 二人があまりにいい男です。白黒の画面でもわかるポールニューマンの青い目。ロバートレッドフォードの、堅い表情。強盗なんだけど、冒頭と最後のセピア色で表されるよう…
かなり期待して見始めて、最初の美術館強盗のあたりはワクワクしながら見てたのですが、だんだん、似たような強盗と追っかけ合いばかいが続いて、だんだん退屈してしまった感じでした。猟奇的なチョン・ジヒョンの峰不二子っぷりが可愛かった。中高年の恋愛…
前に中村錦之助の武蔵第一作を見て、荒くれっぷりにちょっと引いたのですが、修行を経て「タケゾウ」から「ムサシ」となった彼は、抑制された落ち着きを持った、立派なお侍さんになっていました。 人は自分を律することで成長するんですなあ…。 お通や小僧が…
面白い映画を撮る人だな〜タランティーノは。 殺しまくる様子は「悪の教典」といい勝負だけど、コンテクストが!しっかりしてるから!痛快なんだ。 観客が相手を殺したいくらい憎く思うに至った頃に、どかーんとぶっ放す。 すべての場面で、「昔だったらやら…
1979年、むかーし、母と映画館で見た作品。 子どもの頃に見た映画って、記憶のすごく深いところに刺さってるんですよね。 映画のいちばん最初のせりふが「Saigon, I'm still in Saigon」だったことや、ヘリ コプターの音とか、カーツ大佐のコミューンが舟か…
スティーブ・マックイーンほんといいですね。 うまく言えないけど、実在感、本気感、のようなものがあって、彼がいる画面には作り物感がないのです。 カーチェイスは、「大量にとにかく壊す!」というのでなく、最低限の破壊で最大の効果を狙ってスリリング…
ブラックミュージックの名門、チェスレコードを描いた映画…ということで、どきどきしながら見ました。 ビヨンセがちょっと目立ち過ぎかな〜〜。 エタ・ジェイムスが中心の映画ではないと思うんだけど〜。チェスというのがポーランド移民だというのも知らなか…
菅野美穂、小池栄子、池脇千鶴の3人がとてもいいです。 でも実はパンチのおばちゃんたちも素晴らしい。 ダメなところのいっぱいある人たちが、支え合って生きていることが胸を打ちます。 結局、完全にまともで立派な人なんて一人もいない。でもそれでいい。…