日本映画(90年代以降)
うる星やつらのほう、オリジナルの「ビューティフル・ドリーマー」(ナカグロあり)を検索してたらこんなのもあったので、見てみました。…まんまや!監督は、どうしても「ビューティフル・ドリーマー」を実写化してみたかったのかな。セリフから何から完コピ…
これもまた佐藤泰志の原作。主役を演じるのは東出昌大。はなから彼は鬱という設定で、そういわれればそう見えるけど、彼のしっかりした体格や表情、力強く走る姿から、”暗さ”をあまり感じないのが、見ている者としては救いだな。その妻は奈緒。彼女の普通っ…
佐藤泰志の原作作品がまだ作られてるんだ。なら見る。 誰かが感想に、彼の原作作品の中では一番結末が明るいと書いてたけど、そうだな。鬱屈しているばかりで、上手に作品として表出することもままならない男と、欠落だらけの女。私には今も山田裕貴の良さが…
沖縄の西表島の炭鉱で働くために台湾から移住してきて、そのままずっと住み続けている人々がいる。国と国の関係は時代によって、政治や経済の影響でどんどん変わっていく。宣伝はお金と嘘でいっぱいだけど、見せられた夢に憧れる人の多くは失望する。失望し…
hideが亡くなった1998年に私は何をしてたか?IT会社の派遣から社員になったところで、「Pink Spider」が、当時契約してたケーブルTVのSpace Shower TVでヘビロテしてて、鮮烈な印象があったのを記憶してる。まさにこれから世界に打って出るぜ!というときの…
すっかり原作を読んだ気になってたけど、実はどこかであらすじを見ただけだった。それだけで足りる部分もある。足りなかった部分は、この子たちの痛みをどのように丁寧に描いているか、という点で、見てよかったと思います。 過去にじゅうりんされた記憶は消…
園監督の映画を片っ端から見てた時期があって、これを渋谷TSUTAYAのレアものDVDコーナーで何回も探したけど、常に貸し出し中だったっけ。10年ちょっと前か、映画を集中して見始めた時期。渋谷でもはDVDの扱いをとうとう止めるんですってね。その前に新宿TSUT…
「世界で最も黒い黒」って、実際に追求している人たちがいるのだ。むかし三鷹光器という会社を取材したとき、スペースシャトルに搭載する望遠鏡の内側に、彼らが開発した、炭を使った塗料を塗ると、完全な漆黒に近い闇を作ることができて、宇宙の光をもれな…
「リバー、流れないでよ」が面白かったので、前作も見てみました。 最初すごく戸惑った!なんで、いつこの主人公は2分間の仕組みを知ったのか?・・・謎は謎のまま、とにかく映画は進んでいきます。この映画でも、藤谷理子のふつうすぎる自然な演技で、「あ…
何これ面白い!タイトルから内容がまったく想像できなかったけど、それよりさらに意外な内容でした。連休ひまだし、なんとなくU-NEXTで作品を見繕ってみて、コメディということで気楽に見始めたけど、すんごく普通の温泉旅館の日常もののように始まり、ひた…
<ネタバレあります> TSUTAYAの企画コンペ入賞、と聞いて、誰が企画してどのように映画化されたのか?と思ってTSUTAYAのサイトを見てみたら、片岡監督自身の企画で、彼自身が脚本と監督をやったんですね。監督としては初めての作品だけど、商業映画の脚本を…
国内便のフライトでも、羽田那覇便くらい距離があると映画1本見てしまえる。・・・はずだったけど、疲れた帰路だし空港でオリオンビールを飲んだとなれば、途中で寝てしまうのは当然・・・最初は「今回も超おもしろ!」と盛り上がってたのに気を失っていた…
いま旅行で那覇にいるのですが、今回は「暮らす旅」という趣旨でウィークリーマンションに滞在していることもあって、国際通りの裏道をぶらぶら歩いていたら「桜坂劇場」という、いかにもいい映画やってそうな映画館に行きあたったので、ちょうどいい時間か…
これ見てなかった。テレビで映画を見るのは久しぶりだけど、たまたまノーカットで放送してたので見てみます。 ハッピーな学園ものみたいな登場人物たちで始まるけど、新海誠だ(天気の子以来だから、なんと5年ぶり!)。そこまで楽天的ではないだろう。と思…
U-NEXTに追加されていたので見てみました。勇気を出して、がんばって原作を読んだのは7年前。おどろおどろしく、独特の世界観が徹底していて、かなりはまって読んだ記憶があります。 この映画はロケ地が美しい。上海なんですって?みごとなロケ地です。昭和…
公開当時この映画が気になってたのでした。この作品は題材も舞台もわりと地味で新人監督の作品なので、見逃してもおかしくないけど、見つけられてよかったです。 何年か前にタゴールの詩集「ギタンジャリ」を読んだのは、瞑想に凝ってた頃にどこかで見たのか…
テレビ版を見てました。いろいろムリムリな設定やトリックばっかりなんだけど、私は「土曜ワイド劇場」を見て育った女。テレビのサスペンスドラマの空気感が好きなんですよね。今いちばん勢いのある素敵な役者さんたちが勢ぞろいしているという魅力もありま…
暮しの手帖もと編集長の松浦弥太郎が監督したドキュメンタリー。 ツアーでなく個人で旅行するときは、海外にかぎらず国内でも、いろんな場所にのこのこ出かけていったり、行きつけの店ができたりするのも楽しい。 私はどんな旅も好きで、いわゆる名所は膨大…
(ネタバレあるかもです) 私の家の近くにもこのプロジェクトの公共トイレがあります。きれいでいいんだけど、用を足す勇気が全然出ない・・・。トイレという名のアートとして楽しんでいます、では、だめかな。 役所広司とヴィム・ヴェンダース監督だし、す…
会社の倒産、オレオレ詐欺、子どもの結婚・・・想像するお金のトラブルが全部、立て続けに起こります。想像どおりの展開だけど、天海祐希のタフさと図々しさ(役柄上の)が心地よく、それより何より草笛光子のかくしゃくとした美しさやリンとした歌声に惚れ…
今年の4月から水泳教室に通い始めて、7カ月たったところ。いちおう背泳ぎとクロールはできたはずなのに、息継ぎのしかたを忘れてまるで泳げなくなってた。「はい、泳げ・・・ません(涙)」それでも先生方の教え方がうまくて、この7カ月でずいぶん泳げるよう…
ほかの方々もわりと低めの評価の方がけっこういらっしゃいましたが、私もあまり高く評価できないな~と思いました。 阪本監督の作品は、大好きなもの(「顔」とか)と、そうでもないものの差が私はけっこうあります。この作品は、小林薫と余貴美子の夫婦の演…
岸井ゆきのがいいよね。失恋しても、人生につまづいてもがんばる若い女性。過去に見た他の映画からの刷り込みが効きすぎてる?いや、彼女のキャラクターはいつも同じというわけではない。不屈の根性だけが共通で、性格はそれぞれ違うし行く道も違う。たぶん…
タイトルを見ただけで緊張します。まず、誰がお金を出して誰が監督した映画なのか? 監督は日本人の名前。製作国は日本・アメリカとなってる。監督は長年アメリカで日本に関連した映画の仕事をしてた人なんだな。442部隊に加わった日系人たちの痛みを身近に…
「おみおくりの作法」をリメイクしたくなる気持ちもわかるし、日本なら誰だろう?と考えてみたら、阿部サダヲでもいいかもしれない。元ネタの「おみおくりの作法」はさらっと見て最後にグッときてしまったので、これもまず最後まで見てみます。 いつもはあん…
静かな映画だなぁ。同じ田中裕子が出てた「いつか読書する日」を思い出した。 この映画の印象は、静かだけどズン、ズン、と同じ調子で畳みかけてきて、第一印象よりは熱い作品だな。田中裕子の(「怪物」でも見せた)隠れた狂気みたいなものが夜の闇に漏れ出…
見る前は、尺が76分と短いので、こじんまりと終わっちゃうのかな?とか、シリアスすぎたら楽しめないかな?などと心配しましたが、なかなか濃くて面白い「シチュエーション・コメディ」でした。 ベトナムから来た技能実習生がトラブルに見舞われ、彼女を守り…
阿津川辰巳の作品集「透明人間は密室に潜む」の中にアイドル関連の事件を裁判員たちが審判するという短編があって、その流れでこの作品の名前が目につきました。2007年の作品。文化的には大きく変わってない気がするけど、まだスマホじゃなくてケータイの時…
公開すぐに劇場で見たけど、今度は家でVODで見ました。 佐藤正午は、今いちばん本当に面白い小説を書く作家だと思ってる(40年くらい前から)。日常から逸脱に逸脱を重ねて、どこまでも途方もなく遠くまで行ってしまうプロットを、推敲に推敲を重ねて仕上げ…
新宿JAMの存在くらいは知ってたしコレクターズのライブもどこかで見た記憶のある元ロック娘の私でも、この映画の存在は知らなかった。これからこの映画を見る人はどれくらいいるんだろう。みんな見ればいいのになぁ。 JAMの場所は東新宿のほうなのか。全く行…