映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ルイス・マイルストーン 監督「戦艦バウンティ号の反乱」831本目

1935年作品。
白黒だというだけで、古さは感じません。ただ、滑舌よくセリフ多く、かっちりとわかりやすい構成が昔の映画らしいです。

この映画で対立するのは、乗船員のうち支配者層と労働者層つまりいわゆる軍幹部と水兵さん。人種も国籍も同じなのに、ひどすぎる懲罰で死んでしまった人を鞭打つほどの残虐なことが行われていたのか…。差別が好きな人はどの時代にもいて、差別しやすいところにいる人たちをいじめるのね、きっと。

実際の事件では、謀反のリーダーは逃避後に殺されたらしいけど、この映画にはすくなくとも救いがあります。
どんな時代でも、正義を貫くヒーローはいてほしいな、とやっぱり思ってしまいます。

着実にしっかりと作られた大作でした。