映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

クリスチャン・ヴァンサン 監督「大統領の料理人」1603本目

元・大統領の料理人、元・南極料理人 で今は多分地上の料理人、の映画。
南極から始まるので、ちょっと混乱した。どっちの立場も相当レアで、物語になりやすい職業だと思うけど。

食べたことはおろか、見たこともないような美しく美味しそうなお料理がたくさん出てきます。
ググってっみたら、モデルになったDaniele Delpeucheさんは70年代に、すたれかけていたフォアグラ料理などの地方の家庭料理を復活させた人なんだって。彼女が復活させた私の大好物のフォアグラ、今は動物虐待のかどで肩身が狭くなっています・・・。

料理人が厨房で野菜を部下に投げつけたり、調理機器に当たり散らす場面にびっくりしてしまった、とかいうと神経質な客見たいだけど、日本で作る映画だとこういう場面はないだろうな〜
という感じの、なかなか肉食のダイナミックな料理人ですね、彼女。料理一筋の人なんだと思います。人間ドラマとしてはあまり表現されたものがない映画だった・・・。

南極隊の余興で、首相と彼女の寸劇をやるのもすごい。厨房に入ってきて露骨に迫るなんてね〜。フランスってほんと冗談きつい国だ。