映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2020-05-13から1日間の記事一覧

フリッツ・ラング監督「恐怖省」2539本目

引き締まった白黒映像。「恐怖省(Ministry of Fear)」ってタイトルは、なんとなくSFショート・ショートみたいでそそります。「第三の男」と同じグレアム・グリーンの原作なんですね。 精神病院を出たばかりの、帽子の男を演じるのはレイ・ミランド。「失わ…

アルフレッド・ヒッチコック監督「農夫の妻」2538本目

「農夫の妻」ってタイトルから、いつもボヤいてるおっちゃんの方が主役かと思った。農夫って普通は使用人のほうを指す言葉だけど、Farmerの正しい日本語訳は「農場主」、経営者のほうなのだ。 この映画が公開された1928年を調べてみると、ちょうど英国で21歳…