映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロベール・アンリコ監督「冒険者たち」121本目

1967年、フランス作品。
いわゆるアラン・ドロンが出てます。美しい。
小型機パイロットのアランドロン、小型飛行機のエンジンを1人で開発している中年男を演じているのがリノ・ヴァンチュラ、若くて美しく奔放なアーティストにジョアンナ・シムカス。彼女は鉄板を切ったりつないだりした作品を作っていて、エンジン工場に間借りしててパン加工をする。彼女の存在感が自由でいいですね。男2人も、凱旋門を小型機でくぐりぬけようとして失敗したり、穴埋めのためにカジノで大損したり、なかなかの冒険者たちです。

事件が起こって大事なものを失ってからは、今までの自由な気楽さがなくなって、ダークスーツで髭も剃ってシリアスな面持ち。
・・・この「その後の物語」がけっこう長い。
大人が映画を作ると、ちゃんとなにか痛い目にあったり、教訓というのとは違うけど、苦いものが残る。

ザ・ビーチとかもね。
うん、なかなか魅力的な映画でした。以上。