映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

岩井俊二監督「四月物語」150本目

1998年作品。14年前か。

劇中映画「信長は生きていた」で主演をつとめる伊武雅刀が、三船敏郎のように一瞬見えました。彼やっぱり眼力すごいですね。
・・・っていう話じゃなくて・・・

松たか子初主演作品だそうです。当時21歳の彼女が、北海道から憧れの先輩を追って東京の大学に出てきた内向的な女の子を演じます。ストーリーはシンプルで、一片のミュージックビデオのようにさらっと見終えました。

可愛いですね、この頃の松たか子。でも彼女のすっきりとしたこだわらない魅力が、内向的な子を演じるために出切らなくなっててもったいないと感じてしまう・・・。彼女はたとえば蒼井優みたいな不思議ちゃんではなくて、どこへ行ってもハキハキと自己紹介ができる人気者タイプのように思えるので、違う人のほうがよかったのかも?

憧れの先輩を、まだ若くてチャラ男の雰囲気ただよう田辺誠一

もどかしく可愛い映画でした。ここしばらく園子温ばっかり見て自分の度量を試されているようだったので、一服の清涼剤となったことは間違いありません。以上。