しんみりと冷たく悲しい映画なのかと思ってたんだけど、笑えるあったかい映画でした。
人間っておかしくていいもんだなぁ。
きれいにして旅立たせて上げることは、当人にとってもだけど、残された家族にとっての別れをかけがえのないものにする、大切な仕事だと思います。
遺体を清めるときに、浴衣や布団をうまく使って、身体が見えないようにしてやる、そのやり方が、介護とおんなじだ。人を人として、ずっと敬意を払って接することが、大切なんだな。
本木雅弘は、若々しくて広末涼子と夫婦でも違和感ないですね。
二人とも純粋できれいで、ふしぎな巡り合わせに巻き込まれて戸惑う夫婦をまっすぐに演じていて素敵です。彼らの清潔さがあるから、この映画が暗くならないんだな、と思います。
で、山崎努、この人の演技ほんと好きです。
なにしろテーマ選びが秀逸だし、監督もいいけど、小山薫堂の脚本。大衆の心をわしづかみです。笑いあり、名言あり。
おもしろいところ、じーんとくるところを余すところなく映画化しています。
名言が増えてくる後半、だんだんやっぱり感動ものなのかなーと。いいタイミングでお父さんが発見され、お別れの中で通じ合うものが…。
最後はぐっと驚かせたりしてほしかった気もします。
ところで、フライドチキンを食べた後は、ちゃんと石けんで手を洗ってから楽器にさわったほうがいいよ!