映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

水田伸生 監督「アイ・アム・まきもと」3671本目

「おみおくりの作法」をリメイクしたくなる気持ちもわかるし、日本なら誰だろう?と考えてみたら、阿部サダヲでもいいかもしれない。元ネタの「おみおくりの作法」はさらっと見て最後にグッときてしまったので、これもまず最後まで見てみます。

いつもはあんなに可愛い松下恍平が、いつもがなりたてる警察官。まきもとは「おそろしく察しの悪い男」なんだけど、おそろしく心が優しくもある・・・のか、それとも、死とか弔いということにこだわりを持っているということか。

いつものまきもとに観客が共感できないのは、多分オリジナル作品の方も同じ。それにしても、まきもと、近くにいたら友達にはなかなかなれないかも・・・。でも嫌いにもならない。裏表のないいい奴だということは、誰が見てもわかる。

そんな感じのまま最後まで見たけど、ラストでやっぱりちょっとグッときました。普段わりと、人はいつか死ぬんだから悲しいことではないとか言ってるほうなのに。

それにしても、死は、生きている者からは「さよなら」で死んでいるものからは「ようこそ」なのか。それとも誰から見てもお別れなのか?・・・その辺考えだすと泣けなくなってしまうのでした!