映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

塩田明彦 監督「春画先生」3745本目

愚かな恋をしたり性愛におぼれたりするのは、男も女も平等。・・・しかし、ふつうのまじめな女の子が中年男に惚れてしまって妙な道をまっしぐら・・・というのは、ホストに入れ込んで売春から抜け出せなくなる若い娘を見てるようで痛々しくもある、日本以外の世界が#MeToo運動に夢中になっている時代に、この国ってあいかわらず独自の狂い方をしている。

とくに安達祐実(笑)いいなぁ。「口答えすんのか!」内田聖陽の甲斐性のなさも、北香那の開き直りもいい。この笑いとしょうもなさ、この世界観、「火口のふたり」を思い出すなぁ。おおげさでバカバカしい男と女。

いいけど、落としどころが難しいよねこの流れは。四コマ漫画みたいなオチは、人間のおもしろさをじわじわと感じさせるのにはちょっぴり物足りない気がしてきました。笑ったけどね!

春画先生

春画先生

  • 内野聖陽
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