映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2012-10-13から1日間の記事一覧

青柳信雄監督「雲の上団五郎一座」115

1962年作品。 旅芸人一座のリーダー「雲の上団五郎」はエノケン。もう若くはありません。病気が悪化して、この映画の直後に右足を切断したそうです。 インチキっぽいプロデューサーにフランキー堺、小屋の社長がアチャコでその娘が水谷良重。劇団員に由利徹…

市川昆監督「プーサン」114

1953年作品。 この時代は、がれきの山を抜け出して未来を築こうという、希望に満ちた時代だったんじゃないの?当時の朝日新聞に連載されていた4コマ風刺マンガの映画化なのですが、せっかく大学を出てもウダツの上がらない主人公は失職し、好きな女性にも振…

エルンスト・ルビッチ監督「生きるべきか、死ぬべきか」113

なんと1942年、第二次大戦中のアメリカ作品。 「午前0時の映画祭」で見ました。 いやーまあアメリカってのはほんとにフリーダムな国だったんだな。 ナチスが台頭してきたポーランドの役者たちが、得意の演技を駆使しながら、スパイによる祖国の家族の迫害を…