映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2015-03-14から1日間の記事一覧

デスティン・ダニエル・クレットン 監督「ショート・ターム」896本目

よその国でもこどもの虐待はよく起こっていると言われるけど、暗い事件として取り上げる映画ばかりで、そこからどうやってふつうの、愛のある生活へと進んでいけるのかわかりませんでした。この映画は、心を開くのが苦手な日本の人たちにも共感できるところ…

ヤーノシュ・サース 監督「悪童日記」895本目

物心つく前に生きる・死ぬ・殺す・殺されるという状況におちいると、人生のプライオリティは愛とか豊かさなどでなく、生きることだけに集中するんだろう。 こうやって世界の紛争地域で少年兵たちが続々と誕生する。身近な人たちの屍を文字通り乗り越えながら…

高畑勲監督「かぐや姫の物語」894本目

かぐや姫の物語が体に染み付いてる人が見ないと、なにも伝わらない映画だと思う。大人の女性の結婚、生きること、愛と性、というものを真っ向から描くには、ジブリというところは純粋培養すぎる。バカにする人も多いけど、アナ雪はそこをわかった大人の女性…

荻上直子 監督「レンタネコ」893本目

私は猫好きだけど、猫マンガとか猫映画のクセの強さはわりと苦手かも。 市川実日子のどっしりとした存在感は好きだけどね。それにしても草村礼子って俳優さんは、あらゆるテレビや映画で、「上品でやさしいおばあさん」として、あまりに便利に使い回されてな…