映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2024-01-30から1日間の記事一覧

黒澤明監督「まあだだよ」3732本目

内田百閒の伝記映画、なのかな。「ノラや」でやっと気づいた。私も相当うちの猫を溺愛してるけど、この先生には負ける。映画のなかの内田百閒は子どものように純真で、ひたすら愛されるだけの存在といってもいい。まるで頼りないけど愛される末っ子気質。な…

白石和彌 監督「止められるか、俺たちを」3731本目

この映画が公開されたころはもう、私は一日一本くらい映画をみる生活に突入していて、この映画のことも覚えてる。井浦新や若松監督をやる、ということしか覚えてない。でも主役は吉積めぐみという、実在した女性の助監督なんだな。見てみないとわからないも…

ピエル・パオロ・パゾリーニ 監督「テオレマ」3730本目

パゾリーニ監督作品は、キリスト教の悪い部分を描くことになってるんだろうか? 世界の終わりを告げる使徒のようなテレンス・スタンプ(不吉なジュード・ロウという感じ)がある邸を訪れると、邸の人間はみんな、彼に自分を与えずにいられなくなる。彼が急に…