映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

レオ・マッケリー監督「ロイドの牛乳屋」297本目

1936年作品。トーキーです。

ハロルド・ロイドという喜劇俳優は、キートンチャップリンと並んで3代喜劇役者と呼ばれたそうです。まんまるい「ロイド眼鏡」の語源ともなった人で、ほんとう〜に一世を風靡していたらしい。

これは彼が43歳のときの作品。原題は「Milky Way」、牛乳屋の青年の話なのでシャレなのですが、ちょっとロマンチックなタイトルです。

マルクス兄弟チャップリンもそうですが、笑いのタネは、子どもがやるようなイタズラを大人がやることが基本。チャップリンの驚くほどの芸達者や、マルクス兄弟のスピーディな動きに比べると、ゆったりとしたペースです。

キートンは神経質そうで無表情な青年というキャラクターである一方、ロイドはとてもチャーミングなニカ〜っとした笑顔をよく見せます。都会的でひよわで繊細で明るい青年、というキャラクター。多分ほんとうにオシャレな人だったんだろうな。

トーキー初期らしく、全員が大声でがなりたてるように喋るので、ちょっと耳にウルサく感じます。

そんないろんな面白みはあるのですが、あんまりツボには入らなかったな。もう1本あるので、さっそくそっちも見てみます。

リンクは、おすすめの「爆笑コメディ劇場」。私もこれを買って見ました。