映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

今村昌平監督「西銀座駅前」3530本目

これダブルDVDだったんだな。「盗まれた欲情」を借りたら付いてきた。今村昌平監督2作目。

タイトルが「西銀座駅前」でフランク永井なので、せいぜい山手線の中くらいで話が収まるくらいのつもりで見ていたら、謎の南洋の島は出てくるし、ちょっとしたボートに乗ってたはずが遭難して洞窟にいるし・・・まるでバカ売れした後の「男はつらいよ」冒頭部分のような飛躍。といっても南洋戦線の苦難を経験してきた元少年兵がサラリーマンになって銀座に繰り出してる時代で、彼らにとって南洋のトラウマ(または甘い思い出)も西銀座も、どちらもリアルだったのかもしれない。

ここでもまた、恋愛はすれ違って横恋慕で諦めて、ストレスや葛藤は蓄積されていきます。このあと公開された「果しなき欲望」では欲望の高まり、爆発、死、まで行くけど、この映画まではまだ家族でギリギリ見に行けそうですよね・・・。

西銀座駅前

西銀座駅前

  • フランク永井
Amazon