映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ダニエル・マイリック監督「ビリーバーズ」3538本目

KINENOTEに感想を書いた人がまだ一人もいないのは、この作品がVODで提供されていなくて、TSUTAYAで借りたDVDもハードディスクレコーダーで再生できなかったりするからかな。(最後の砦の携帯用DVDプレイヤーで再生できました。画面ちいさい)

救急隊員が連絡を受けて意識のない女性を救助に行ったら、カルト集団に囲まれて、同僚と彼女の小さな娘とともに拉致監禁されてしまいます。映画の冒頭に、そのカルトのスポークスパーソンがテレビのインタビュー番組でほがらかな司会者からインタビューを受けている映像があるのですが、カルトの人が無表情で、これだけでこの作品の空気がわかります。

今のところの評価も低いし、見た人もわずかだけど、なかなかカルトらしい雰囲気が出ていて良くできてるんじゃないかなぁ。。。これは今話題になっている団体よりも、1990年代に大きな問題になったあの団体のほうに似ているような。怖さは「サスペリア」(初代)くらいで、「ミッドサマー」「ウィッカーマン」には負ける。

結末が思わせぶりだったりして、それほど深刻にならずに見られるカルトの映画、としてはいいんじゃないですかねぇ。