映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロジャー・スポティスウッド監督「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」3621本目

<ストーリーに触れています>

ミシェル・ヨーのボンドガールをそういえば見てないかも?と思って見てみました。

ボンドガールって印象じゃないですね、綺麗なのにあまりにデキるので、ボンドの相棒(あるいはライバル)にしか見えない。彼女を主役にしたハリウッドアクション大作だって何本も撮れたかもしれない。その一方、ピアース・ブロスナンのボンドは、ダニエル・クレイグのキレキレのアクションを見慣れてしまうと、旧タイプの優男、頭脳型のボンドという懐かしい感じがしてしまいます。

そして「未来世紀ブラジル」のジョナサン・プライスが悪の親玉、いいですね。普通っぽさ、脇の甘さ、自信過剰・・・が共存する、実在しそうな悪いやつ。彼の演技にはほんとに説得力があります。でもメディア王が英中戦争を画策するっていう設定は、今の時代にはもう作れないだろうな・・・。

解説がないと「GPS」が通じなかったり、指紋認証が未来っぽかったり、携帯が縦型で上が小さい液晶、下がボタン。このあたりの技術の25年間の進歩は目覚ましいです(ボンドカーは50年前から相変わらずミラクル)。

思い立ってすぐに旧作が見られるのってほんとに素晴らしいわ。ありがとうAmazonプライム。