アイスランド映画とは珍しい。先週旅行して帰ってきたところなので、延々と広がる溶岩台地、美しい流氷、あるいはやたらと人気のレイキャビクのホットドッグなど、感動を新たにできたりするかしらと期待して見に行ってきました。
アイスランド映画といえば見たことがあるのは「馬々と人間たち」と「コールドフィーバー」くらいです。今は夏なので「コールドフィーバー」みたいな氷雪は当然ないけど、バイキング(またはその奴隷)の末裔と自称する、大柄でフレンドリーなアイスランド人を思い出してこの映画を見ると、「うーむ」となります。こいつらと隣人にはなりたくない。
これってホラー?と思って公式サイトを確認すると、主要な役を演じてるのはコメディアンばっかりですね。北欧ブラック・コメディ・ホラーという感じ。キッツイなぁ!特にワンコ!監督インタビューによると、影響を受けた監督はミヒャエル・ハネケ(いやハネケ作品にコメディ要素はない)、デイヴィッド・リンチ(いやそんなに怖くはない)と言われてもあまりピンときません。
まるで日本の団地みたいな島国根性。アイスランドも小さい島国だから(人口は中野区と同じくらいの36万人)メンタリティのネガティブな部分が似てるのかな。
全体的には、なかなか面白かったので、この監督の作品はこれからも見てみたいです。ところでアイスランド人の姓って、息子はお父さんの名に「son」、娘はお父さんの名に「dottir」って付けるので家族みんな姓が違うんですって。ヨーロッパの国にこんな命名ルールが今も生きてるってびっくりです。独立前の母体だったデンマークではとっくに撤廃されたこんなルールを守り続けている頑固なアイスランドって国が、いまひとつまだ把握できません・・・。