映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

2021-01-24から1日間の記事一覧

森崎東監督「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」2835本目

1985年作品。まるで「男はつらいよ」みたいな雰囲気で始まります。これは名古屋の沖縄集落が舞台なんだ。 担任の先生を誘拐して身代金で儲けようとする不良高校生、ヌードダンサーが町に帰ってきて原発ジプシーと結婚するという。これって1985年のリアルかも…

ジャン・ピエール・メルヴィル 監督「恐るべき子供たち」2834本目

萩尾望都のマンガを最近読んで、そういえばこの映画見てないなと思ったのでレンタルしてみました。 少年たちっていう設定にしては中心となる姉弟がちょっと老けて感じられるのは先にマンガを読んだからだろう。実年齢はみんな20代で、仕事を始めたり結婚した…

木下恵介監督「楢山節考」2833本目

なかなか見る機会がなかった作品。カラー映画のはしりくらいの時期かな、冒頭の山の風景のカキワリ背景が、Eテレの幼児番組の人形劇みたいにのっぺりとしていて、ほぼ絶え間なく浄瑠璃が流れる。つまりこれは「日本昔ばなし」なんだ。 老婆役を演じる田中絹…

ダリオ・アルジェント監督「フェノミナ」2832本目

イタリアン・ホラーだけど、明らかにイタリア語吹き替えで口がパクパクしてるので、音声を英語に切り替えて見たら口と台詞が合いました。でもときどきイタリア語になります。英語版が現存している「インターナショナル版」は「インテグラルハード完全版」よ…

ポール・バーホーベン 監督「4番目の男」2831本目

バーホーベンといえばあの「トータル・リコール」の「ルドガー・ハウアー危険な愛」の「氷の微笑」の監督。どれも暑苦しいくらいの”けれん味”が持ち味です。どんな熱い男だったんだろう。この映画の主役もかなり濃いジェローン・クラッペですが、相手の女性…