フランス的というのか、緊張感のある一挙手一投足や、フィーリング?でどんどん筋が進む感じに最初は完全に置いていかれてしまいましたが、二回見たらほとんど理解できた気がします。戦争の場面から始まるけど、ミシェル・ゴンドレーとか、そういうアート色の強い映画だと思って見れば後半の理解が進みます。
「BPM」の主役だったナウエル・ペレーズ・ビスカヤート が演じる繊細なエドゥアールがなんとも切ないです。彼が描くイラスト、相棒の女の子(何者だったんだろう)の作るカラフルな仮面がこの映画を半分、人形劇にしています。彼の感情は、仮面が語る。
見終えた後で心に残るのは、戦争に取りつかれた軍人たちの終戦間近の異常さ、ですかね…。最後の最後にまた思い出すような構成なんですもん。爆撃を間近に受けたときからエドゥアールは少しずつあの世へ向かって生き始めてたんだろうか。美しくて悲しい絵本みたいな作品でした。