映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

エドマンド・グールディング監督「グランド・ホテル」221本目

ハリウッド映画、1932年作品。昭和でいうと7年ですか。

マレーネ・ディートリッヒと並んで、いつか映画を見てみたいと思っていたグレタ・ガルボの出演作品です!

超一流ホテル「グランド・ホテル」に居合わせた、傾いた会社の社長、ちょっと落ち目の美人ダンサー、男爵と名乗る客室泥棒、余命の短い初老の男、タイピスト・・・彼らはホテルのバーやカジノで知り合い、恋をしたり友情をはぐくんだりしながら、ドラマをくりひろげます。

グレタ・ガルボはダンサー役。当時まだ28歳なのに、妖艶でゴージャスで可愛く、大スターの貫録たっぷり。この人スウェーデン人なんですね。いわゆる北欧美人だ。グレタさんとマレーネさんは4歳違いで、完全に同時期の女優さんなんですね。この頃の女優さんって眉毛か線で化粧が濃くて素顔がわかりづらいけど、グレタさんは骨格がしっかりしてるけどとっても女の色気たっぷりです。大人の女の雰囲気。

映画そのものは、ストーリーに珍しい部分もなく、何がどうというのではないけど、グランドホテルのしつらえにうっとりし、魅力的な人々に出会えた喜びに浸れれば、それで十分だと思える映画です。・・・そーかこれがグランド・ホテル形式というのか・・・。
以上。