映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

D・W・グリフィス監督「国民の創生」255本目

1915年作品。今までに見たうちでいちばん古い映画だ!(興奮)
もちろん無声映画だけど、映画音楽というものはトーキー以前に存在した。
レコードをかけながら別に映像を上映してたんでしょうね。

アメリ南北戦争を、奴隷解放反対論者の側から描いた映画。
KKKが肯定されていて、あいた口がふさがりませんでした。
でも戦争まで起こったってことは、当時は奴隷解放に賛成と反対が拮抗してたってことです。歴史的事実として、驚きながら見る価値のある映画です。

南北戦争ってものの意味を改めて考えてしまいました。アメリカ近代史を知らなくてすみません。でも、勝手にアフリカから連れてきた人たちを好きなように働かせて、それで反抗したら白い服で粛清って地獄の沙汰ではないですか・・・。日本人も、半島のどこかに仲間を拉致されて初めて、彼らの気持ちが本当にわかったのかもしれません。

それにしても、映画としての作りは非常にしっかりしていて、見どころがたくさんあって名作であることは間違いありません。トーキーも存在しない頃に、これほどの本格的な作品が作れるなんてすごいです。

役者さんについていうと、エルシーちゃん可愛い。これを演じてるのがリリアン・ギッシュなんですね・・・。「八月の鯨」を見たのも、もう20年以上前です!!とろんとした大きな目、ちっちゃい口、面長な顔にふっくらほっぺ・・・ちょっと京マチ子風です。

・・・ところでこのリンク先のDVDすごくないですか??
コスミック出版って!!?・・・関連会社に「電波実験社」・・・
わたしこの会社に転職したい。
以上。