1932年のハリウッド映画。
もはやMy Favoriteと言っても過言ではない悪役ピーター・ローレが主演。
このギョロ目、丁寧なようでふてぶてしい感じ、ドイツ語なまりの英語。
監督自身、子どもの頃にアメリカに逃れたユダヤ系ドイツ人であり、マレーネ・ディートリッヒをハリウッドに連れて行った人ですが、ピーター・ローレもユダヤ系。(当時はワイマール帝国とかオーストリア・ハンガリー帝国とかあったのですが、今のスロバキア出身)彼は映画俳優を始めた後でアメリカに行ったので、英語になまりがあります。なまりがあってもいいんだよなぁ。ちょっと普通と違う人の役だから、役作りに役立ったのかな。
彼はとても小柄で、一見子どものように見えるほどです。だから恐れている表情が痛々しい。
良心の呵責に耐えきれず、ママ僕は人を殺してしまった、告白、そして出頭した彼の表情は、光を見つけたような明るいものだった…。
彼の悪役像は、衝動的で冷たいけれどかなりの恐がりで、かならず自分の良心の呵責に負けてしまう、のかな。
いま気になる役者さんの一人です。(といっても没後およそもう50年)