映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

佐藤純彌監督「新幹線大爆破」722本目

1975年作品。
あー面白かった!娯楽映画として、大満足です。
あおり方とかストーリー運び、音響効果のつけ方とかが、ウルトラマンとかゴジラの映画を見ているようで(たぶん「わかりやすい」ということだと思う)、これからどんどんスリリングな場面が続いて、うわっ!とかきゃー!とか大騒ぎして、最後は解決して助かるんだろうな、という期待感が最初から最後まで続く映画でした。

キアヌ・リーブスサンドラ・ブロック「スピード」も面白かったけど、明らかにこれが元ネタだなぁ。あっちはアクション中心で、こっちはドラマとしてよくできています。とはいっても、倒産した町工場とか集団就職に失敗した少年とか、「だったら犯罪に走ってもいいのか」といわんばかりの高倉健の二枚目っぷり。これが日本のこだわりだとしたら、私としてはこういうのはもう少し薄くてもいいです。

豪華スターの大競演だけど、志穂美悦子は冒頭で電話を取り次いだだけ?多岐川裕美は空港のカウンターの場面だけ?

臨月の妊婦が一人で乗ってたり、出産はともかく車内で輸血を始めたり、二度目の金銭受け渡しの方法まで完璧に用意してあったり、いろいろ「?」ってこともあったけど、娯楽だからいいの。

しかし、車内に乗ってる容疑者が怪しかったりして、伏線かなと思うことはいっぱいあったけど、仕掛けはきわめてシンプルで何のひねりもありませんでした。その辺も、お子様が見てもOKな感じでした。