映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

中野量太 監督「湯を沸かすほどの熱い愛」1548本目

まぁ実際には無理だろうけど!(笑)(何が!?)

いやー、すごいよ。宮沢りえ、今存命だなんて思えないほどの瀕死っぷりでした。いや、それよりも、あの優しさ、慈愛、彼女の演技力は本当にすごい域まで達してしまっている。よく言われる名女優の人たちより一段も二段も上だ。オダギリジョーは安定のダメ夫で、杉咲花宮沢りえの跡を継げそうな感情表現のできる安定の長女っぷり。駿河太郎は意外な性格俳優の道を行けそうな感じだし、つまりキャスティングがとても良かったのです。

そしてラストの音楽もいいなぁ、と思ったら「きのこ帝国」ですか。監督若いのかな、と思ったら40代か。全くの新人とは思えない役者さんたちの落ち着き、カラーンと達観したような軽さのある映画作り。やっぱり20代とかじゃないのね。なんかちょっと変でじわっと面白い、いい映画だったなぁ。

そしてどこか新しい。(ポスターなんてわざと戦後っぽく作ってあるのにね)
監督の人となりに興味があります。