イランの映画。いろんな顔、いろんな肌色の子がいるね。白人っぽい子もいれば、肌が浅黒い子もいる。みんな無邪気。
靴を買うお金にも困っている家庭で、お兄ちゃんがちょっと目を離した隙に妹の靴を失くしてしまう。家にほかにスリッパくらいしかない。親に言うと怒られるので、お兄ちゃんは妹に自分の運動靴を貸してあげることにしました。妹が学校から急いで帰ってきて、お兄ちゃんは交代でその靴をはいて学校へ。
映画はずっとこのお兄ちゃんのがんばりを中心に描きます。テストでは100点、マラソンでは一等になる優秀なお兄ちゃんです。どうもこの家のお父さんは、優しくて純粋な人なんだけどちょっと商売が下手…。
(以下ネタバレっちゃネタバレ)
最後にはお父さんが給料をもらって二人の新しい靴を買って家へ向かいますが、マラソン大会で一等になったお兄ちゃんは三等賞品の靴を逃したのが悲しくて、泣きながら痛む足を池に浸していると、大きくてきれいな金魚がたくさん足の周りに寄ってきて、ゆらゆら泳いでいました…。
子どもたちの素直ながんばりが可愛くていじらしく、ダメなお父さんも厳しすぎる先生も「いいところもあるじゃん」と描かれます。なんか優しい。それに、どの人にも逃げ道を残すように細かく作りこんであるな、と思います。
このお兄ちゃんはきっと、蚊に刺されやすい妹のために原因を研究して突き止めた少年(実際にあった話でこの子は今は研究者になってる)みたいに、優しく賢い一家の長になっていくんだろうな。