なぜ借りたか覚えてないけど、私が愛読しているレビュアーの皆さんが高く評価してるので、見るのが楽しみです。
夫役のマイケル・ジェイストンが、なんだかモンティ・パイソンの(シリー・ウォークの)ジョン・クリースかピーター・セラーズに見える。イギリス紳士がみんな同じに見えるということか…。謎の探偵クリストファールー役のトポルって、こういう短い名前の人は大概コメディアンなんだけど、この人はイスラエル人の俳優で、イギリス映画にたくさん出てるんですね。珍しい経歴、珍しい芸名。
ここにミア・ファローが登場することになかなか違和感があって面白い。制作年が1972年だから、インドとか行ってるアメリカ西海岸のフラワーチルドレン(※ミア・ファロー自身1968年に訪れたらしい)が現れたっていう設定なんだろうな。
探偵の報告を聞いてがっかりしながら、夫は「アビー・ロード」みたいな横断歩道を渡って自宅へ帰ると、妻は”ほかの男の存在”について彼につまびらかに話します。彼女は徹頭徹尾、正直でストレート。ここにトポルが登場し、一回全部どんがらがっしゃーん、となった後役割交代が行われて、探偵は会計事務所でインチキなお留守番。妻はいつものようにフラフラと出かけて、夫が探偵装束の白いレインコートを着てマカロン(※このマカロンは今日本で人気の奴とちがってクリームが入ってなくておせんべいみたいだ)を携えて彼女を追います。ギャグだったのかぁ!
おかしな映画だけど、愛とか信頼ってのは、相手を知ろうとする情熱がベースなんだな、という基本的なことを思い出させてくれるから、とても心が温かく落ち着いてくるんですね。