映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジョージ・A・ロメロ 監督「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」2659本目

「カメ止め」も「デッド・ドント・ダイ」も「新感染」も、ほかにもいろいろ見たけど、ゾンビ映画の初期の名作はほとんど見てなかったので、借りてみることにしました。(世界初のゾンビ映画「恐怖城(ホワイトゾンビ)」も見てみたい!ベラ・ルゴシ出てるらしいよ!)

さてこの作品ですが、なんか上品ですね。墓地に突然現れてお兄ちゃんを襲うゾンビと思われるロマンスグレー(っていうのか!?)の男性は、まだぜんぜん腐ってなくてキレイです。どっちかというとフランケンシュタインみたい。逃げ込んだ家には剥製がたくさんあるんだけど、そのうち剥製とか毛皮とかもゾンビとしてよみがえって着てる人とかを襲うゾンビ映画なんかも出てくるのかな…(もし既にあったらスミマセン)

家の中で見つけた死体、逃げ込んでくる黒人男性のどアップなど、なかなか緊迫感のある画面ですね。ゾンビさんたちはナイフで殺せば死にます。(しばらくは。)頭を落とさなくても。数が多いのが困るけど、わりとどの人も弱い。たいがいの死体は蘇りません。なので、映画は民家に逃げ込んだ人たちの人間ドラマのような様相になっていきます。そして原因は放射線物質を積んだまま破壊された金星探査衛星と関係があるといいます。面白い。

ゾンビにやられた人が復活するのにかなり時間がかかるのが新鮮です。「やられてないかも」という油断を与えてくれるんですよね。ただゾンビって呼ばないでグールって呼んでますね。

「デッド・ドント・ダイ」では「え~い、もういいや!」とゾンビの仲間になってしまう人が目立ちましたが、こうなったらゾンビコミュニティが襲ってくる人間と戦う映画とか、さらに応用した作品を作ってほしいと思う。

それにしても、カルトの名作と呼ばれる作品って必ずエンディングにショックがありますよね?最後にビクッとするともう一度見たくなるという…。

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