ジェームズ・ジョイス原作のユリシーズかと思って録画したら、パロディ元のホメーロス「オデュッセイア」の方だった。元はギリシャ古典文学で、イタリアで映画化しても別に不思議ではないけど、タイトルはオデュッセイアとするべきだろう?
ギリシャ神話らしく、死ぬの生きるの惚れたはれたのと、大仰だけどストーリーはシンプル。1954年の映画化なので、それに尾ひれや胸びれをたくさん付けて豪華なストーリーを構築することもありません。古事記の映画化みたいなものか?
カーク・ダグラスも他の男性たちも、ひらひらとした衣を身に着けた女性たちも、ギリシャ彫刻みたいに優美です。…でもまぁそれくらいかなぁ。
ジョイスの「ユリシーズ」はダブリンに行ったときに読まなければと思って買ったけど、そのまま本棚に置きっぱなし。「オデュッセイア」をいったいどう料理したのか、あらためてそっちが読みたくなってきました。(無理しないで日本語訳読めよ、私)