映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジェームズ・グレイ監督「ロスト・シティZ 失われた黄金都市」3004本目

インディ・ジョーンズの元になった実話と聞いて、巨岩が転がってくる洞窟とかを思い浮かべてしまった人(おそらく95%くらいいるのでは)は、あまりに地味で暗くて、拍子抜けしたことと思います。だって実話だから・・・

それにしても、中世?というくらい古めかしく貴族的な英国紳士・淑女たち。家柄とか、時代遅れ的な事情で探検に出たパーシー・フォーセットのいかだは、あっという間に仲間が原住民の矢に射抜かれて、ピラニアの住む川に墜落。抵抗する間もなくやられる場面が続くことにひたすら耐えて耐えて、(だから実話だってば、本当の辺境に楽しい大逆転とかあるわけないし)と最後まで見続けます。

私は高野秀行の本でこの原作を知ったんだけど、原作はパーシーの軌跡を追ってアマゾン入りした現代の探検家の本なので、映画を見るよりそっちを読めばワクワクがあったんだろうなぁ。すみません、この映画に関しては映画化された部分の認識を間違ってました。