映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロバート・バドロー 監督「ストックホルム・ケース」3576本目

人質に取られて犯人を好きになる話、それ自体は既視感がある。「悪人」とか、。そして、この映画は「ストックホルム・ケース」という事象そのものを、すごくまっすぐに真ん中に取り上げた作品だなと思う。熱くてちょっと抜けててどこか憎めない犯人にイーサン・ホーク、外国にもこんなイメージ通りの真面目な銀行員がいるのか、と思うような人質にノオミ・ラパス、コーエン兄弟の映画に犯人役で出ててもおかしくないような、もう一人の犯人がマーク・ストロング。という素晴らしくフィットしたキャスティング。よくできた作品だなぁと思うけど、驚きや意外性はあんまりなかったかな、と思いました。