映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

タラ・ウッド 監督「クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男」3817本目

やっぱり、本当に面白い映画を作る人って、面白い。タランティーノって、映画の面白さを信じて疑わない永遠の映画少年で、愛する映画の世界で、自分が絶対にやるべきだと信じることをやってきた人なんだ、と思いました。

私は映画の細部とかほとんど見落としてきた方だと思うけど、こうやって拾ってくれると、また見なきゃと思いますね。Red Appleっていう煙草やハンバーガーとか。実は兄弟だったり、つながりのある登場人物とか。

”自分が絶対にやるべきだと信じること”…たとえば、黒人が白人と、女性が男性と、同じように、自然に暮らす世界を映画の中で実現すること。ヒットラーがユダヤ人に殺された世界。チャールズ・マンソンがシャロン・テートを殺さなかった世界。”復讐”の映画だと話す人が、このドキュメンタリーには多く登場する。復讐の暴力はたまらなく快感なんだ。すごく怖くて震えながら見るけど、頭のどこかがスカッとする。現実の暴力は怖いだけなので、映画でならスカッとするのは不思議だけど、逆じゃなくて良かった。。。