映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

山中貞雄監督「人情紙風船」273本目

1937年作品。

ああ、切ないお話だった。いい映画だった。
江戸の長屋の人情っていいねぇ。大家さんと店子たちのつながりとか。でも、うまいことやって金儲けをするやつらがいる一方で、馬鹿正直や意地っ張りでちっとも儲からないやつらは、貧しさと打ち砕かれた埃の中で黙って死んでいくしかない。。。

人情っていう言葉の意味が、ふかーく心にしみわたります。
昔の映画なので画面が暗いし、せりふも聴きやすくはないけど、お勧めしたい作品です。