映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アキ・カウリスマキ監督「街のあかり」542本目

アキカウリスマキの映画、なんか見ちゃいますね。
レニングラードカウボーイズの頃、この映画が面白いのはバンドのせいだと思ったけど、あの“なんともいえないおかしみ”は監督の持ち味以外の何者でもない、と、今ならわかります。

はるか遠くのヨーロッパのよく知らない寒そうな国で、表情ひとつ変えない人たちが、不思議におかしい生活をしてると想像すると、楽しくてたまりません。

今回は主役&彼女がわりと若くて可愛い。敗者3部作といっても、肌がツルツルピカピカでまだまだ将来があると感じさせるので、「過去のない男」みたいなわびしさはまだありません。

フィンランドでは、カフェで隣に座ってきた彼女が「いい女」で、ソーセージ売りの彼女は「敗者キャラ」なのかな。

ギャングがギャング的スーツを着てトランプで遊んでる中を、「いい女」がエプロンして掃除機かけてるシーンがまた、なんともいえませんでした。