映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ノーマン・フォスター監督「Thank You, Mr. Moto」835本目

1937年作品。
第1作「Think Fast, Mr. Moto」に続いて舞台は架空の中国の街。
というか、この時代は「満州国」が存在していたので、おそらく舞台は満州国のどこかの都会という設定ですね。
その中で、元・健太郎は貿易商で警察から委託を受けた探偵で、彼の身の回りの世話をするのは中国人だったりする。この映画の中では、中国の昔からの王朝の血を引く女帝とその息子が、チンギスハンの墓にねむる財宝のありかを示した伝説の7つの巻物を巡る争いに巻き込まれ、モトは彼らを守ろうとする。
いま、中国の威厳を守るために一人の日本人が欧米人と戦うなんて映画、誰も作ってくれないと思う。若干でも尊敬してもらえていた頃があったのに、今のような状況になってしまって残念です。

ストーリーはスリリングで今回も楽しめたけど、今回は犠牲が大きすぎて、見終わってスカッとするというよりは、しんみりしてしまいました。

でももう私はMr. Motoに夢中!ボックスセット下巻もさっそく買い求めました。
この面白さを誰かと分かち合いたいけど、マニアックすぎて誰にも乗っかってもらえそうにない・・・!