映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

イングマール・ベルイマン 監督「夏の夜は三たび微笑む」851本目

1955年作品。
イングマール・ベルイマン監督の作品がたくさんHDリマスターDVDで出たので、かたっぱしから借りてみる。
私が見たのは「野いちご」「不良少女モニカ」のようなすごく知られた名作だけだけど、これはとても娯楽として楽しめる、起承転結のあるドラマでした。

それにしても、この人の映画に出てくる美女たちは、なんて質量感が大きいんでしょう。
きれいで大きくて、見るものを圧倒してくる。この映画では特に、弁護士のモトカノの女優を演じたエヴァ・ダールベック。
今回はイケメン?弁護士を演じたグンナール・ビヨルンストランド。彼のきれいに切りそろえられてピターっと張り付いた前髪と口の周りのひげ。このいやらしさ、いやらしいのにちょっときれいな感じもするのが非常に自分には珍しく感じられる。

もう、そういった出演者の質量感に五感がやられて、まずそこからしかこの人の映画を見ることができません。
これから性欲がどんどん育っていこうとしている、10歳未満の少年が、初めて美しい大人の女性に憧れるような気持ち。

うーん、こんなことばっかり毎回書いてる気がする。なんとも胸がゾワゾワするんだよなぁ。