1988年の作品。80年代らしさが好きです。ベトナム戦争後の気さくさや気楽さがまだ残っていて、豊かになりつつあるアメリカ。ロバート・デニーロのフランクで切れ者で肝の据わった個性がフルに発揮されていて、とても面白かった。”相棒”となるチャールズ・グローディンも、一見普通の事務員のようなのに反骨精神が強くて、デニーロ並みに土壇場に強く、素敵なコンビ。
誰も死なないし、誰も傷つかない、人間を信じさせてくれる映画。今の時代の私たちは、このままタダでは済むまい、家族も君たちも地の果てまで追ってこられるぞ、などと不穏な思いを抱いてしまうのですが、ここは80年代の気分で今の幸運を嚙みしめようではありませんか・・・。