映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

オットー・プレミンジャー監督「黄金の腕」2368本目

ヒッチコックにしては極端に冒頭のシークエンスがオシャレすぎると思ったら、プレミンジャー監督ものでした。さすが~~。そしてプレミンジャーなのでミステリーはなく、明るいノワールといった感じ。誰も何もいいことはないんだけど、因果応報によるカタルシスもなくはない。

「黄金の腕を持つ男」が原題で、この黄金の手というのはカード賭博の腕なんでしょうね。ドラムの腕もいいはずだけど、黄金と言っていいのか…。

しかしフランク・シナトラ、めちゃくちゃ映画にたくさん出てますね。大御所の歌手と思ってたけど映画スターだったんだ。順番としては歌手が先か。美空ひばりと同じですね!

「夫の起こした事故で歩けなくなった」妻と、心の広い女との間で揺れるフランキー。女性のほとんどが、男性に対しては妻ゾシュのように振舞ってしまうことがありそう。でも人ごととして見ると、ウザいね…。

もっとケレン味というか、プレミンジャー監督臭さがあったほうが面白いんだけどな。この映画ではゾシュの濃いキャラが良かったかな~。

黄金の腕 [DVD] FRT-165

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  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • 発売日: 2006/12/14
  • メディア: DVD