わずか56分のサイレント映画。 公開時の日本のタイトルにある「栃麺棒」というのはおっちょこちょいという意味らしい。1925年の映画なので、自動車はいわゆるクラシックカーだし、黒人の召使がふつうに家にいます。女性たちは深い帽子を被ってアール・デコ風のストンとしたドレス。素敵~~。
100人は下らない数の花嫁エキストラ!(笑)
彼が27歳の誕生日の7時までに結婚出来たら相続するという700万ドルって今のお金でも7億円は下りません。Inflation finderというサイトで現在の価値に換算してみたら(ググれば何でも見つかる時代!)、103,810,187.34ドルですって。1億ドル、100億円以上。現実感のない、コメディらしい金額になりました。時代背景としては1939年の世界恐慌の影も見えない、史上最高の好景気だそうです。そんな時代のバブリーな映画なわけですね。
町の中を走っていたのが、いつのまにかアリゾナ州の砂漠みたいなところで崖から落ちそうになったり、亀がネクタイに食いついてたり…。すごい運動神経、反射神経ですね。この頃のコメディアンというかボードビリアンは体を使って演技してたんだなぁ…。
やっと結婚式が挙げられた!彼女にキスだ!というときに(6時半に町を出てアリゾナに行って、よく戻ってこられたな)ワンコが間に入って二人の顔をペロペロするエンディングは最高にハッピーエンドですね。この時代にこの映画を見て幸せになった人がうらやましい‥‥。